- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道中頓別町
- 広報紙名 : 広報なかとんべつ 2025年7月号
『中頓別町の土壌から考えるブドウ栽培の可能性とは?』
今月は、中頓別町の「土」から見たブドウ栽培の魅力と、その背後にある「テロワール」という考え方をご紹介します。
中頓別町周辺は太古の昔、海の底だったというのはご存じの方も多いかと思います。実際に、中頓別鍾乳洞付近では貝化石を多く含む岩を見ることができます。このような海洋由来の土壌はミネラル感のある味わいをブドウに与えると言われています。フランスのブルゴーニュ地方やシャンパーニュ地方でも似たような地質の畑が存在し、高品質なワインの生産地として知られています。
さて、ワインには「テロワール」という考え方があります。これは気候・土壌・地形・品種・人など、その土地固有の条件すべてがワインの味に影響を与えるというものです。中頓別町で育ったブドウも、海の記憶を持つ土壌、厳しくも澄んだ空気、そしてブドウ栽培に関わるすべての人たちの努力によって、その土地にしか出せない味わいになります。もちろん、先月行われた定植体験会に来てくださった皆さんも、中頓別町のワインのテロワールを構成する大事な一つです。
中頓別町の畑には、まだ「これが中頓別町のワインだ」という確立された味はありません。ですが、中頓別町の土壌と気候が活かされた、ここでしかできないワインの可能性が確かにあります。
9月にはワインセミナーを今年も開催予定です。このセミナーでは試験栽培で昨年収穫したブドウを使用した、試験醸造ワインの試飲もできます。中頓別町の大地がどんな表情のワインを生むのかを確かめに、ぜひ足を運んでください。
お問い合わせ:産業課 産業グループ
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