- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道鹿追町
- 広報紙名 : 広報しかおい 令和7年5月号
半世紀以上の歴史を刻んだ通明保育所。
たくさんのこどもたちの成長を見守ってきたこの場所が、今春、その扉を閉じました。
3月27日、通明保育所で最後となる修了式が行われ、その後会場を通明小学校に移して「通明保育所閉所式」が執り行われました。式には修了児や保護者、地域の方々など約100人が出席し、慣れ親しんだ通明保育所との別れを惜しみました。
通明保育所のあゆみを振り返るスライドショーでは四季折々の行事やこどもたちの成長の瞬間が映し出され、思い出を懐かしんで涙ぐむ参加者の姿があちこちで見られました。
また、同所修了児の堀籠莉央さんの奏でるピアノの音色にあわせ、在所児と保護者の皆さんがありがとうの気持ちを込めた歌やフィンガーアクションを披露。元気いっぱいな歌声が、通明の大地に響き渡りました。
式終了後は通明保育所に戻り、「ありがとう会」が開かれ、バルーンリリースなどのセレモニーが行われました。通明保育所父母の会会長の大村陽子さんが「保育所の先生や地域の皆さんのおかげで息子も元気に通うことができ、地域保育所の温かさを感じました」と感謝の言葉を述べました。
通明保育所は役目を終えましたが、ここで育まれた無数の思い出は、この地域の宝物として永遠に刻まれ続けます。
●沿革
昭和27年頃、「農繁期託児所」として開設されたのがはじまり。昭和35年には通明地区の「瑞照寺」において、戦後の経済混乱の中で地域のこどもたちの発育過程を援助するための「季節保育所」を開設。昭和37年に「東瓜幕保育所」、翌38年に「中瓜幕保育所」を開所し、昭和41年にはそれぞれ新たに「へき地保育所」として再スタート。昭和47年、幼児数の減少により中瓜幕・東瓜幕地区の保育所が「東瓜幕保育所」のみとなり、昭和54年にその名称を「通明保育所」へ改称。昭和63年には季節保育から通年保育へと移行し、同年12月、現在の保育所施設が落成となった。