子育て 豊頃町の児童生徒の学力や生活習慣は?(1)

令和6年4月に小学校6年生と中学校3年生を対象に、国語・算数(数学)で全国学力・学習状況調査が実施され、分析結果が示されました。この結果を基に、教育委員会・教育研究所では、町内各校の学力のより確実な定着に向けた取組を尊重しつつ、豊頃町全体の教育環境づくりの観点から、子どもの学びを育む学校、家庭、地域の更なる連携に期待をし、下記の通り分析結果をまとめました。

■豊頃町の子どもたちの学力等の傾向
◇小学校
国語・算数いずれの教科でも全国・全道の平均正答率を下回る結果となりました。算数の「知識・理解」の観点では全道平均正答率と同等となりましたが、「思考・判断・表現」の観点では国語・算数ともに全国・全道の平均正答率を下回り、本町児童の学力における課題となっています。

◇中学校
国語・数学では、全国・全道の平均正答率をやや下回る結果となりました「思考・判断・表現」の観点に課題が見られる一方、国語では「知識・技能」の観点で全国・全道の平均を上回っています。数学においても、「知識・技能」の観点で全国・全道の平均とほぼ同等であり、知識については大きな差はないと言えます。「思考・判断・表現」の観点で全国・全道平均をやや下回っていることから得た知識を活用することに課題があります。

■教科ごとの傾向
◆小学校
◇国語
・「言葉の特徴や使い方に関する事項」については比較的正答率が高く、定着が図られつつあります。
・一方、「書くことに」の領域については、全国・全道平均正答率を大きく下回り課題となっています。

◇算数
・「知識・技能」や「図形」の領域についての正答率が高く、概ね定着が図られています。
・一方、「数と計算」や「変化と関係」の領域については正答率が低い傾向がみられます。

◇共通
国語、算数の両教科にいえることですが、指示された条件のもと、自分の意見や考えを書き表すこと、表現することに苦手意識が見られ、課題となっています。

◆中学校
◇国語
・漢字や「情報の扱い方に関する事項」についての正答率が高く、概ね定着が図られています。
・「思考・判断・表現」の観点については、課題が見られました。

◇数学
・「データの活用」の領域での正答率が高く、概ね定着が図られています。
・一方、「数と式」や「関数」に領域については、正答率が若干低い傾向が見られます。

■学習習慣や生活習慣の傾向~児童生徒質問紙調査から~
◆小学校
「基本的な生活習慣(起床、就寝、朝ご飯)」については全国平均と比較して大きな差はみられませんでしたが、「日常の学習時間(家庭学習・ICTの活用)」が全国平均より短く、「ゲームや動画の視聴時間」は全国平均より長い傾向にあり、課題が見られました。
また、「学校に行くのが楽しい」「普段の生活の中で、幸せな気持ちになることがある」「人が困っているときは、進んで助けている」「困ったときに先生や大人にいつでも相談できる」「将来の夢や目標をもっている」「人の役に立つ人間になりたいと思う」等の項目が全国平均と比べて高い傾向にあることから、児童が幸福感や自己有用感を感じながら学校生活を送っていることがわかります。

◇具体的な方策
・家庭学習の手引きの活用や個々の習熟度に合わせた課題(ICTの活用も含む)の提示など、きめ細やか指導を行うとともに、家庭との連携も深めながら家庭学習の充実を図っていきます。
・家庭では、家庭生活の中に「学習や読書、団欒」の時間を位置づけていただくなど、テレビやゲーム、動画視聴をする時間と学習や読書、団欒をする時間とのバランスを見直していただくよう、ご協力をお願いいたします。

◆中学校
「基本的な生活習慣(起床、就寝、朝ごはん)」については、全国と大きな差は見られませんでした。
「日常の学習習慣(家庭学習、ICTの活用)」などについては、課題が見られます。特に家庭学習の時間が1日1時間以上取り組む生徒の割合が低く、全国とも大きな差があります。
一方で「普段の生活の中で、幸せな気持ちになることはありますか」という項目はよくある・ときどきあると答えた生徒の割合は、全国平均と比べて高く、学校・家庭生活への満足度は高いものと考えられます。

◇具体的な方策
・授業中・授業外においても将来の自分をイメージが持てるようにしていきます。
・家庭学習の方法(ICT機器の利用なども含み)や生徒それぞれにあった学習のやり方について授業中や豊中タイムなど学習に取り組む環境を作ります。
・ぜひご家庭でも、将来の自分について話題にあげてお子さんと一緒に考えて行っていただけると嬉しいです。