- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道足寄町
- 広報紙名 : 広報あしょろ 令和7年4月号
■COPD(シーオーピーディー)を知っていますか?
◯COPDとは
COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは、慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称で、別名「たばこ病」といい、肺の生活習慣病とされています。
◯COPDの原因とは
主に喫煙が原因で肺に炎症が起こり、悪化すると、せき・たん・息切れ等の症状が強くなる他、空気の通り道である気道が慢性的に狭くなり、息を吐き出しにくくなるため、生活に支障を来します。
日本のCOPDの推定患者数は、平成13年に発表された日本COPD疫学研究によると約530万人(40歳以上人口の8・6%)とされていますが、大多数が未診断、未治療の状態であると考えられています。COPDで亡くなる人は年々増加しており、特に男性に多い傾向にあります。
セルフチェックで思い当たる症状がある人は、早めに呼吸器の専門医を受診しましょう。
◇セルフチェック
・風邪をひいていないのに1日に何度もせきが出る
・階段を上るなど、ちょっとした運動でも息切れしやすい
・呼吸をする時、ゼイゼイ、ヒューヒューなどの音がする
・長期間たばこを吸っている(または吸っていた)
・粘り気のある黄色いたんが頻繁に出る
・40歳以上である
◯町の喫煙率について
町国保特定健診における令和4年度の40~74歳の喫煙率をみると、男性31・7%、女性11・7%です。国全体の男性23・6%、女性6・0%と比較すると、町の喫煙率は男女ともに非常に高い状況です。
◯たばこの煙が与える影響
紙たばこや加熱式たばこに含まれるニコチン、一酸化炭素、タールなどに含まれる約70種類の発がん物質などが、COPD以外にもがんや脳卒中、虚血性心疾患、歯周病など、さまざまな病気を引き起こします。また、女性ホルモンの機能低下による月経不順や不妊、更年期障害、骨粗しょう症や肌の老化なども起きやすくなります。
◯受動喫煙の影響
他の人が喫煙して発生したタバコの煙にさらされることを「受動喫煙」といいます。タバコの煙は、半径7mまで到達するといわれているため自宅や職場、さまざまな公共の場所において周囲に影響を与えるリスクがあり、喫煙者自身だけでなく周囲の人にも健康被害をもたらします。
◯COPDの対策・治療について
COPDは進行性の病気であり、ダメージを受けた肺や気管支の機能低下が元通りになることはありません。早期の禁煙が重要です。
◇禁煙のポイント
はじめるとき…
・禁煙する具体的な目的を考える
・禁煙開始しやすい時期を決める
・周囲に禁煙を宣言する
・喫煙用品を全て処分する
◯禁煙中の生活習慣
・吸いたくなったら気分を紛らわす(歯磨きやガムを噛む、冷たい水や熱いお茶を飲む)
・タバコが吸いたくなる場所や場面を避ける
・ニコチンガムやニコチンパッチなどの禁煙補助薬を使用する
・禁煙アプリを活用する
・禁煙外来の利用
ホームケアクリニックあづまでは、禁煙治療に健康保険が使えますので、医師のアドバイスの下、禁煙に取り組むことができます。禁煙したいのにできない、または家族など親しい人を禁煙させたいという人は、禁煙外来を受診することをお勧めします。
町では毎年6月・11月に集団検診を行っています。集団検診では、特定健診や後期高齢者健診の他、肺がん検診などのがん検診、エキノコックス検診なども行っています。生活習慣病予防・重症化予防に各種健診を積極的にご利用ください。
詳細:役場こども・健康課保健推進担当
【電話】25-2571