- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道浜中町
- 広報紙名 : 広報はまなか 2025年4月号
(3)漁業の振興について
漁業については、地球温暖化による海洋環境の変化などによる漁業資源の減少、漁業者の高齢化による従事者の減少など様々な課題が存在し、厳しい経営状況が続いております。
このような中、本町の漁業者が、将来にわたって安定した生産と経営を持続できるよう、沿岸海域における水産資源の増大を目指すとともに、本町ならではの増養殖事業のさらなる推進を図ってまいります。
さらには、本町が有するクオリティの高い水産物のブランド化を推進し、産業団体や生産者との連携を図りながら、水産業の活性化を目指すとともに、持続可能な漁業の実現に向け、豊かな漁場を活かしたブルーカーボンと漁業活動の両立を目指してまいります。
[1]水産物のブランド化について
地理的表示(GI)保護制度に登録された「浜中養殖うに」に続く浜中ブランドとして、昨年から浜中沿岸で捕れるマイワシを船上で氷詰めした「氷鮮まいわし」のブランド化を推進し、地元飲食店等の協力を得ながら商品開発を行い提供することや、札幌市や首都圏等でイベントを開催し、広くPR事業に取り組んでまいります。
さらには、昆布、花咲ガニ、アサリ、ホッキなど、本町のクオリティの高い水産物のブランド化を推進し、関係機関等との連携を図りながら商品の差別化を行い、消費の拡大や販路拡大を目指してまいります。
[2]資源管理の推進について
水産多面的機能発揮対策事業等を活用し、昆布藻場の維持管理やアサリ漁場の環境保全対策に支援してまいります。
また、水産資源については、漁業協同組合や釧路地区水産技術普及指導所などとの連携のもと、適正な管理に努めてまいります。
赤潮被害対策については、北海道赤潮対策緊急支援事業を活用し、生残ウニの移植のほか、種苗を活用した実証試験に支援してまいります。
[3]増養殖事業の推進について
本町のウニの安定した資源確保に向け、浜中町ウニ種苗生産センターと釧路管内水産種苗生産センターの運営に支援してまいります。
また、浜中漁業協同組合が新たに実施する稚タコ育成礁設置事業やナマコ増殖事業のほか、浜中・散布両漁業協同組合が実施するマツカワ放流事業など、水産資源の増大に向けた取組に支援してまいります。
[4]漁業の担い手の育成・確保について
後継者対策については、漁業後継者就業交付金による助成を継続し、担い手の確保と本町への定住促進を図ってまいります。
[5]漁業経営の安定について
漁業者の経営安定に向け、漁業近代化資金をはじめとする各種制度資金の利子補給などを継続してまいります。
また、水産物の付加価値向上や消費拡大に向け、町外でのプロモーションやふるさと納税制度等の活用促進を図るため、地元流通を含めた販売活動の展開につなげてまいります。
[6]港湾・漁港関連施設の整備について
霧多布港湾については、持続的な港湾使用に備え、施設の詳細点検を実施してまいります。
漁港については、琵琶瀬漁港物揚場等の改修を行うほか、散布漁港外港の早期完成に向け、北海道へ要望してまいります。
また、琵琶瀬瀬戸航路および新川航路の浚渫を継続してまいります。
◎主な関連予算(単位/千円)
水産多面的機能発揮対策支援事業負担金 1,104
環境・生態系保全緊急対策事業負担金 15,106
産業振興奨励補助(浜中町ウニ種苗生産センター運営支援ほか) 7,134
水産振興対策事業補助(ナマコ増殖事業ほか) 13,200
火散布沼アサリ礁整備事業負担金 10,000
後継者就業交付金 600
漁業近代化資金利子補給 1,944
漁港工事地元負担金 110,284