くらし トガリネズミラヴァ― 六田晴洋の私たちのご近所さん

VOL.27「白糠の夏の虫」

突然ですが、虫は好きですか?私は子どもの頃から好きです。小学校低学年くらいまでは、まわりの友だちも虫が好きでしたが、大人になるにつれて触れないほど嫌いになる人が増えていきました。なぜ多くの人は虫を嫌いになるのでしょうか。関心が薄れるだけならまだわかります。ウルトラマンなどと同じようなものかなと思えるので。でもウルトラマンに興味がなくなっても嫌いにはならないですよね。そしてなぜずっと虫が好きな人もいるのか。大きな謎です。

■ついに見つけた!クワガタの集まる木
虫の中でもミヤマクワガタが特に好きです。この独特な造形がたまりません。2年前はドイツへミヤマクワガタの仲間を探しに行きました。本州では標高の少し高い所へ行かないと出会えず、遠い存在だったのですが、北海道ではコンビニの明かりにもやってくる身近なクワガタです。最初は明かりに来たミヤマクワガタを見て喜んでいたのですが、やっぱり自然の中にいる姿を見たくなりました。白糠町内で本格的に探し始めたのが去年の夏。それから一年後、先日ようやく見つけました。ミズナラの幹から染み出る樹液をなめるミヤマクワガタ。自宅のすぐ近くでこんな光景が見られるなんて…感激です。

■ヒオウギアヤメとアリの関係
今、恋問海岸も短い夏を迎えています。海岸を彩る花はハマナスやエゾスカシユリなどさまざまありますが、紫色が美しいヒオウギアヤメもその一つ。よく見ると、花の奥にアリがいます。ヒオウギアヤメの花の奥には甘い蜜があり、虫を呼び寄せます。蜜を求める虫たちの体には花粉がつくので、動き回っているうちに、その花粉がめしべに付いて受粉するという、ヒオウギアヤメの戦略です。植物と虫の関係はとても深く、知れば知るほど面白いものです。

○PROFILE
六田晴洋 ろくた はるひろ
1986年生まれ。
2021年に白糠町へ移住。
大学卒業後、フリーランスのカメラマンやディレクターとして野生動物や自然風景を撮影している。
【URL】https://rokutaharuhiro.com