くらし 地域防災支援員の今日からやろう防災力UP

村山(むらやま)隆一(りゅういち)
1964年3月生まれ、白糠町出身。
1982年5月、釧路西部消防組合消防署に消防士として奉職。2022年4月、釧路市西消防署白糠支署長に就任。心理相談員や産業カウンセラーなどの資格を所有。
好きな食べ物はカレーライス。

■No.6 情報が命を救う
〜正しい情報の受け取り方と発信〜

▼津波警報に気づいていますか?
先日の「2025年カムチャツカ半島地震」では、本町にも津波警報が発表され、避難指示が出されました。
しかし、「揺れを感じなかったから気づかなかった」「放送が聞こえなかった」などの理由から、避難行動が遅れたという声も聞こえてきました。地震がなくても、津波警報が発表されることがあります。だからこそ『情報に気づく力』と『すぐに動ける意識』が命を守るカギになります。

▼白糠町の情報伝達手段は?
本町では、災害情報を町民一人一人に届けるため、次の情報伝達手段を整備しています。
・Jアラート(全国瞬時警報システム)
国民の生命を守るための緊急情報を即時配信するシステムです。
・戸別受信機(防災ラジオ)
町内全戸に配布済み。正午と夕方6時にチャイムが鳴るのは、動作確認のためです。
・防災行政無線(屋外スピーカー)
・テレビやラジオの緊急放送

▼戸別受信機の確認を!
定時放送時などに「放送が聞こえない」「鳴らなかった」ということがあれば、以下の確認をお願いします。
・本体の電源が入っているか
・アンテナが立っているか
・家の中で感度の良い「窓際」に設置しているか
・電池切れや故障がないか
これらに問題がなくても放送が入らない場合は、必ず役場危機対策課(【電話】2・2171 内線222)までご連絡ください。

▼聞こえない・届かない…その時どうする?
機器の不具合や状況により情報が届かない場合も想定して、普段から複数の手段で情報を得られるよう準備をしておくことが大切です。

▼情報を『聞くだけ』で終わらせない
避難所にはラジオが備えられていますが、全員に届くわけではありません。だからこそ、自分から正確な情報を受け取り、行動する意識が重要です。
さらに…
・隣近所に声をかけて「情報を広げる」
・SNSなどで不確かな情報に振り回されない
こうした行動が、地域全体の防災力を高めることにつながります。

▼「情報」は、命を守るための最初の『防災ツール』です
正しく受け取り、正しく動けるように、日頃からアンテナを高く保ちましょう。

災害はいつ起こるか分かりません。だからこそ、「聞いていない」「知らなかった」をなくす努力が必要です。防災の基本は『情報に気づくこと』です。そしてそれを『自分事として受け止めること』が自分や家族を守る第一歩です。
戸別受信機の確認をはじめ、普段からアンテナを張り、いざという時に備えましょう!