健康 健康だより(2)

■11月は糖尿病予防月間
糖尿病には膵臓(すいぞう)でインスリンがつくられない「I型糖尿病」、生活習慣が原因とされる「II型糖尿病」、その他特定の疾患や妊娠糖尿病などがあります。今回は「II型糖尿病」について説明しています。

▼糖尿病とは
食事をすると血糖(血液中のブドウ糖)が増えますが、膵臓(すいぞう)から分泌されるインスリンというホルモンが働いて正常な量に戻ります。食べ過ぎや身体活動量の不足、肥満などが続くことでインスリンの分泌が不足したり、その働きが不十分になると高血糖の状態が続き、糖尿病になります。
高血糖の状態を放置していると、全身に酸素や栄養を運ぶ毛細血管が傷ついていきます。一度傷ついた血管はもとに戻らず、血管のダメージが進行すると、やがて合併症を起こします。

▼糖尿病の合併症は全身に起こる
▽3大合併症
(1)糖尿病性神経障害
3大合併症の中で早期に発症することが多く、神経の働きが鈍り、手足のしびれや感覚のマヒなどの症状が現れます。けがをしても気づかず、重症化すると壊疽(えそ)(組織が腐ること)を起こす原因になります。患部は足が多く、切断が必要になる場合もあります。

(2)糖尿病網膜症
眼の網膜の血管が痛んで起こります。重症化すると失明につながることもあります。

(3)糖尿病性腎症
腎臓の毛細血管が傷つき、ろ過機能が低下して尿をつくることができなくなります。重症化すると「腎不全」となり、人工透析が必要になることもあります。

▽その他の合併症
脳卒中・心筋梗塞・認知症・歯周病・がん・感染症になりやすいなど

※糖尿病の初期の段階では自覚症状がほとんどないため、健診を受けて、合併症が起こる前に早期に発見することが大切です。

▼糖尿病予防に関するギモンQ and A
Q.おやつをどうしても食べたい時は、いつ食べたらいいの?
A.午後2~3時頃がお勧めです。夕食後や寝る前は、余ったカロリーが脂肪として蓄積されてしまうため、避けましょう。

Q.夕食の時間が遅くなる時は、どうしたらいいの?
A.午後9時以降の食事は血糖値が上昇しやすくなります。食事の時間が遅くなる場合は、夕方に軽めの補食を取り、夕食はエネルギーの低いものにしましょう。補食を取ることで、夕食時の食べ過ぎを防ぐことができます。補食はおにぎりなどの主食になるものを選びましょう。夕食は揚げ物や肉料理をなるべく避け、繊維の多い野菜などを多めにするのがお勧めです。

Q.お酒は飲んでもいいの?
A.主治医から禁酒の指示がない場合は、適量(純アルコール量で1日20g程度)であれば、飲んでも良いといわれています。お酒にもエネルギーがあるので、夕食と合わせて取りすぎにならないように気を付けましょう。また、高齢者や女性は、アルコールを分解する肝臓の能力が低いため、適量よりも少なめにしましょう。

Q.喫煙は糖尿病とは関係ないの?
A.喫煙も糖尿病も動脈硬化を進行させ、脳卒中などの病気のリスクを高めます。禁煙が理想です。

問い合わせ:健康づくり課
【電話】656・6527