- 発行日 :
- 自治体名 : 岩手県軽米町
- 広報紙名 : 広報かるまい 令和7年7月号(no.796)
■気象庁長官感謝状 小野寺和昭
ONODERA KAZUAKI
○地道な管理20年 町の空を支える縁の下の力持ち
軽米町で気象庁アメダス観測の管理業務に20年にわたり携わってきた小野寺和昭(かずあき)さん(萩田)が、本年6月に気象庁長官感謝状を受賞した。受賞の知らせを受け「感謝の気持ちしかありません。支えてくれた周囲の人々のおかげです」と静かに語る。
小野寺さんが管理業務を始めたのは、町役場を退職し再雇用職員となった平成17年のこと。以後、防災センター敷地内(令和元年5月までは現在の特別養護老人ホームいちい荘敷地内)に設置されたアメダス観測機器や周辺設備の維持管理を担ってきた。観測データは10分ごとに気象庁のホームページでも公開され、防災や暮らしに欠かせない情報として活用されている。
「特に印象に残る異常気象はなかったが、大雨や強風時は機器の点検や状況確認を怠らず行ってきた」と話す。観測所周辺の草刈りや整備も自ら行い、施設を常に清潔に保ってきた。
一見地味な作業だが、全国の気象データの一端を支える重要な役割であり、地域の防災情報や暮らしにも直結している。「自分の仕事が、誰かの備えにつながっていると実感できる。それが続けて来られた理由です」と笑顔で語る。
現在は後継者の確保も視野に入れ、「自分にできるところまで、きちんと責任を持って務めたい。今年いっぱいは頑張ります」と、今日も静かに観測施設を見守っている。