くらし ひろの食育通信 –No.69–

■フェーズフリー「災害のためだけに備えない防災」のすすめ
フェーズフリーという言葉をご存じですか?これは「災害に備える」から「日常で使いながら備える」へと発想を転換し、防災をもっと身近にする新しい考え方です。
東日本大震災を経験し、備蓄を心がけている人も多いと思います。ただ、備蓄食品の賞味期限が切れてしまい、使わずに捨ててしまった…という経験はありませんか?フェーズフリーの考え方では、日頃から使い慣れた食材の中から、賞味期限の長いものを備えておくことで、特別な準備をせずとも災害への備えが可能になります。
例えば、長期保存可能な食品には
・肉や魚等の缶詰、瓶詰
・乾物、乾燥野菜
・インスタント食品、レトルト食品
・野菜ジュース、お菓子
・栄養補助食品などがあります。
また、乳幼児や嚥下機能が弱くなった人、食物アレルギーの人など、食事に配慮が必要な人には、普段から食べ慣れている長期保存可能な食品を2週間程度を目安に備えておくと安心です。乳幼児には液体ミルクやベビーフード、高齢者にはやわらかいレトルト介護食品などが便利です。さらに、嚥下機能が弱い人には、食事を食べやすくするとろみ剤を常備しておくと良いでしょう。
食品以外にも、簡易調理道具や石油ストーブがあると非常時でも温かい食事をとることができます。
日頃から、非常時にも同じように使えるグッズを持ち、自分自身や大切な人を守るために備えておきましょう。

地域包括支援センターより