くらし 【特集】やさしさと強さでこの街を守る 名取市消防本部名取市消防署(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 宮城県名取市
- 広報紙名 : 広報なとり 令和7年9月1日号
■職員113名が一丸となり、名取市民の「安全」と「安心」を守る
名取市消防本部は、昭和34年11月に消防ポンプ車1台、職員3名で消防団常備部として開設され、昭和41年4月に消防団常備部を廃止し、市独自で消防本部及び消防署を設置しました。
現在は消防本部・消防署のほか、市東部の海側は閖上出張所、市西部の山側は高舘出張所、それから令和6年に移転改築した手倉田出張所の1本部1署3出張所、消防車両等は消防ポンプ車、化学車、救助工作車、救急車など計24台、職員113名の体制で市民の安全・安心を守っています。
■消防署で活躍する女性隊員たち
◆救急隊救急救命士
救急の現場では、傷病者の容態を確認し、必要な応急処置を行いながら病院へ搬送します。また、私たちは救急救命士として、病院到着までの間に傷病者の救急救命処置も行います。
◆消防隊
火災での出動時には、消防車の運転や現場での消火活動、人命救助や現場の安全確保など、多くの任務を担います。
通信指令室から火災・救急の出動要請がかかると、救急・消防隊がただちに現場に駆けつけ、消火・救助活動にあたります。今回は、日々救急や消防の現場で活躍している若手女性職員3名にお話を伺いました。
◇この仕事についたきっかけ
・仙台市の職場体験で消防士になりたいと思い、名取市消防に入った。
・小学校の社会科見学で消防を訪問した時に男性しかおらず消防の仕事はかっこいいし、女性もいたらいいなと思い、憧れていた。
・高校3年の時、消防の女性職員の方が学校に救急講習に来てくださり、「女性でもなれるんだ」と興味を持ち、救急隊に憧れるようになった。
◇この仕事で誇りに思っていること
・誰かがやらなければならない仕事を担うことで、社会に貢献していると実感できていること
・救急の現場で助けを求めている方々に直接役に立てること
・困っている人の力になれていると実感できること
◇この仕事で嬉しかったこと
・スーパーで買い物をしていた際、店内に飾られていた七夕の短冊に、自分と同じ名前の女の子が「消防士になりたい」と書いていたのを見たとき
・救急で運ばれて数か月後に、傷病者の方が退院され、消防署へお礼に来て感謝の言葉をもらった時
・搬送先の病院等で、傷病者のご家族から「ありがとう」と感謝の言葉をもらったとき
◇この仕事で大変なこと
・男性と同じ仕事、同じ重量の荷物を持つことも多いので、日々のトレーニングや体調の維持管理が必要なこと
・救急の現場では緊急性の高い判断が求められること
◇女性志望者に向けて一言
施設環境も良く、女性にとって快適な職場ですので、安心して入ってもらえればと思います。
◇市民の皆さんにお伝えしたいこと
・女性防火クラブの皆様には忙しい中、いつも予防活動に参加してくれることに感謝しています。
・救急車の適正利用をお願いしたいです。市の救急車は4台で約8万人の市民の皆様をカバーしており、令和6年の救急出動件数は3965件で、一日平均約10・9回出動したことになります。助けられる命を助けられなくなってしまうこともあります。119に電話するか迷うときは、相談ダイヤル(#7119)も活用してください。
・日頃からの健康管理を心がけていただき、本当に必要な際はすぐに呼んでください。また、消防署では救命講習をやっています。「その場の手当で助かる命もある」ぜひ来て覚えてください。
◆通信指令室
◇「火事ですか、救急ですか?」電話の向こうの命をつなぐ最初の窓口
通信指令室は、119番通報を受けて内容を聞き取り、迅速に必要な部隊へ出動指令を出す部署です。市内すべての災害通報を一手に引き受ける「命を繋ぐ窓口の先頭」。的確な判断と冷静な対応が求められ、消防の中でも非常に重要な役割を担っています。
そんな通信指令業務についてお話を伺いました。
▽119番通報があった際の流れ
・119番通報を受けたら、状況を正確に聞き取ります。周囲の建物や目印をヒントに、地図と照らし合わせて場所を特定し、出動指令を出します。
・現場の土地勘が無い方からの通報も多く、付近の建物等から住所を特定することも。携帯電話から通報が入った場合、その発信場所は分かりますが、その場所と現場が同じ場所とは限らないため、慎重に聞き取ります。
▽通信指令の仕事で誇りに思っていること
直接現場に行くわけではないが、「命をつなぐ」窓口として責任と誇りを持っています。「命が助かった」という報告が後から入ると、指令を出した私たちにも喜びと達成感があります。
▽市民の皆さんに一言
「これは119番でいいのかな?」と迷ったときは、おとな救急電話相談「#7119」もぜひ活用してください。
●救急車?病院?
迷ったら救急電話相談
#7119
24時間対応
年中無休
看護師や相談員が対応します。
救急車を呼ぶべきか迷った時や、どの医療機関をいつ受診すればよいかわからない時に、24時間いつでも相談を受け付ける短縮ダイヤルです。
緊急・重症の時は迷わず119番へ!