くらし 防ごう!食中毒

●食中毒とは~原因と症状~
食中毒とは、食中毒を起こす原因となる細菌やウイルス、有毒な物質が付着した食べ物を食べることによって、下痢や腹痛、発熱、吐き気などの症状が出る病気のことです。原因によって、症状や発症までの時間はさまざまで、時には命に関わることもあります。

●高温多湿になる夏場は注意が必要
細菌が原因となる食中毒は夏場(6月~8月)に多く発生します。食中毒を引き起こす細菌の多くは室温(約20℃)で活発に増殖し始め、人や動物の体温程度の温度で増殖スピードが最も速くなります。また、細菌の多くは湿気を好むため、気温と湿度が高くなる梅雨時には、細菌による食中毒が増えます。
食中毒を起こす細菌は、土の中や水、人や動物の皮膚や腸内に存在していて、特別な菌というわけではありません。調理途中で食品に菌が付着し、暖かい部屋に長時間置いておくと、細菌が増殖し食中毒の原因となります。
原因となる代表的な細菌には、腸管出血性大腸菌(O157、O111など)やカンピロバクター属菌、サルモネラ属菌などがあります。

●細菌が原因の食中毒予防の原則は「つけない」「増やさない」「やっつける」
細菌が原因となる食中毒を防ぐためには、細菌を食べ物に「つけない」、食べ物に付着した細菌を「増やさない」、食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」という3つのことが原則になります。

(1)つけない=洗う!分ける!
調理前後の手洗いや調理器具の洗浄・消毒を適切に行いましょう。特に生の肉や魚、卵を扱うときは器具や容器は専用のものを用意し使い分ける、器具の洗浄や手洗いを徹底するなど注意が必要です。

(2)増やさない=低温で保存する!
細菌の多くは高温多湿な環境で活発に増殖するため、付着した菌を増やさないために冷蔵庫や冷凍庫を活用し、食品を低温で保存し、速やかに食べましょう。

(3)やっつける=加熱処理
多くの細菌は加熱によって死滅します。食品に応じて十分に加熱してから食べましょう。

参考:食中毒の原因と種類/農林水産省HP
食中毒予防の原則と6つのポイント/政府広報オンライン