- 発行日 :
- 自治体名 : 宮城県角田市
- 広報紙名 : 広報かくだ 令和7年10月号
Q.いつになれば宇宙旅行に行けますか?
A.実は素人の宇宙旅行者が増えています
◆宇宙飛行士は各国の代表?
宇宙飛行士というのは、ずーっと各国の代表でした。日本では、JAXAの選考試験を通過し、訓練を積んで、宇宙に行く、というやり方しか宇宙に行く方法はありませんでした。つまり、宇宙飛行士は「公的な機関の資金により宇宙に派遣されてミッションを達成する人」だったのです。ところが、最近増えているのが、商業宇宙旅行への参加者。つまり、宇宙旅行をしたい人(宇宙旅行者)が宇宙に行くことです。
今までの宇宙飛行士として宇宙に行った人は、世界で約600人います。そして、宇宙旅行者は約80人。圧倒的に宇宙飛行士が多いのですが、実は2021年、宇宙旅行者(29人)が宇宙飛行士(19人)の数を上回ったのです。これからは、ますます宇宙旅行者が増えそうですね。
◆宇宙旅行はいくらかかる?
これが一番の問題です。宇宙旅行は大きく分けて2種類あります。
▽サブオービタル型
これは宇宙ギリギリの100kmくらいの高度まで宇宙船で上がって、宇宙を眺めて無重力を40秒くらい体験して帰還する、という旅行です。これは比較的お手軽で、数千万円で宇宙旅行ができます。「なにしろお手軽なので約6,000万円のツアーに800人待ち」という記事もありました。(この値段がお手軽?)
▽ISS(国際宇宙ステーション)滞在型
こちらは本格的なロケットで打ち上げられて、ISSに数日滞在してから、地球に帰還するというものです。こちらは値段が高い!一人数十億円といわれています。前澤友作さんもこのタイプでした。
以下の写真にある、アメリカのクルードラゴン(スペースX)に乗り込んだ4人は全員が素人です。わずかな宇宙飛行の訓練で宇宙に出発して、約3日間の宇宙旅行を楽しんできたそうです。すべて自動で宇宙に行ける時代なのです。
JAXAでも、ロケットの打ち上げ費用を安くして気軽に宇宙旅行に行けるように、再使用ロケットなどいろいろ研究しています。どうぞご期待ください。
宇宙に行きたい、と思っている人がたくさんいるのではないでしょうか。その夢を持ち続けている皆さん、行けるかもしれませんよ!最近の宇宙旅行事情はこんな感じです。
JAXA角田宇宙センター 吉田誠