- 発行日 :
- 自治体名 : 秋田県潟上市
- 広報紙名 : 広報かたがみ 2024年11月号(No.259)
レインハルト・ジーハファー×潟上市中学校吹奏楽部
■潟上市委嘱作品“Blue Moon”初演
10月19日、市民センター「かたりあん」で、ドイツを代表する指揮者・ピアニスト・現代クラシック音楽の作曲家であるレインハルト・ジーハファー氏を招き、第3回秋田・潟上国際音楽祭2024が開催されました。
はじめにジーハファー氏と佐市氏がピアノで協演。その後、約26分にもなる「ピアノ協奏曲第25番ハ長調K.503」を千田桂大氏と佐市氏が披露しました。
休憩をはさみ、ジーハファー氏と桂大氏とのトークセッションで盛り上がった後、市内中学校吹奏楽部との合同公演がスタート。
ジーハファー氏作曲「Blue Moon op.79」が世界初披露され、3校一体となった演奏に大きな拍手が贈られました。
アンコールで演奏した「ふるさと」では、観客も立ち上って演奏に合わせて歌い、会場全体が一つになり幕を閉じました。
■音楽祭を終えて…
・天王南中学校 吹奏楽部部長 田村紗弥さん
世界的に有名な指揮者で、ピアニストのジーハファーさんと協演できたこと、大きな会場で演奏することができたことはとても貴重な経験になりました。
この経験を今後に生かしていきたいと思います。
・羽城中学校 吹奏楽部部長 伊藤想逢さん
今回演奏した「Blue Moon」が世界初演ということもあり、すごく緊張しました。
ジーハファーさん指揮のもと演奏できたこと、3校合同で演奏できたことは貴重な体験となりました。
・天王中学校 吹奏楽部部長 雲雀莉咲さん
「Blue Moon」を作曲者本人指揮のもとで演奏できたことで、私たちの音楽の幅が大きく広がったように感じました。アンコールの「ふるさと」では、ご来場くださった皆さんと一つの音楽を作ることができ、改めて潟上の温かさを感じることができました。
私たちに貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。
▽指揮 レインハルト・ジーハファー氏
中学生の皆さんとはたった数日ではありましたが、素晴らしい傾聴力と表現力で凄まじい成長を見せていただきました。このような子どもたちがいることは、皆さんの誇りですね。
今回、潟上市からの委嘱で子どもたちのために特別に作曲した「Blue Moon」は、世界のどんな人も、どこにいても等しく慈しむことのできる月を友好の象徴として描いた作品です。不安定な世界情勢で途方もない課題を抱えた今の社会でも、たった一つしかない月は変わらぬ美しさで世界を見守り、音楽や芸術、文化も同じように社会を支えている存在だと思います。
私が監督を務めるドイツのアルトマルク音楽祭と秋田・潟上国際音楽祭が友好提携を組むことで、音楽の文脈を超えてさまざまな分野の方が協働しあい、温かな輪が秋田に定着していくことを心より祈っています。
▽ピアニスト 千田桂大氏
コンサートにお越しの皆さん、中学校の皆さん、運営の皆さん、そして応援してくださっている潟上の皆さんに、心から感謝申し上げます。
我々の秋田・潟上国際音楽祭は「文化を通じて自分の中に言葉をもつ」この理念の下に運営しています。今回、世界的な巨匠とじかに触れることで子どもたちの中におのおのの「言葉」が生まれたことを強く感じました。
▽ピアニスト・作曲家 佐市氏
約1か月間で世界初演という難しい課題を乗り越えたみんなが本当に誇らしく思います。
また、準備に奔走してくださった顧問の先生方と保護者の皆さんには、改めて感謝申し上げます。
今回音楽と向き合う上で指導時に伝えたさまざまなことは、今後の音楽生活のみならず、学生生活そのものにも必ず生きてくると思います。
これからも頑張ってください。