文化 文化財・歴史 アラカルト

新庄開府400年(2025年)に向け、新庄の貴重な文たから化財を巡るシリーズ
第42回萩野・仁田山鹿ししおどり子踊/県指定無形民俗文化財・国選択文化財

萩野・仁田山鹿子踊は、市内の萩野・仁田山地区に伝わる一人立(ひとりだ)ちの鹿子踊で、カモシカを模した頭(かしら)と長幕(ながまく)を纏(ま)とい、7人1組で踊ります。垂れ布の付いた饅頭笠(まんじゅうがさ)をかぶった「地方(じかた)」が摺(す)り鳴らす「ササラ」の伴奏に合わせ、胸に抱いた太鼓を叩きながら激しく踊るのが特徴です。
起源は仁田山の近くにある小倉山(おぐらやま)のカモシカが戯(たわむれ)る様子を真似たなど諸説伝えられ、最上義光(もがみよしあき)公の時代には、山形城下に領内の鹿子踊りが集まった際に披露され、義光公が「長幕の物最も良し」と言ったと記録されています。続く藩政時代でも常葉丁(ときわちょう)別邸(べってい)などで披露され、現在は萩野・仁田山両地区の保存会が中心となって後継者の育成を行っており、それぞれの地区の祭りで披露した後、新庄まつり後祭りの26日に戸沢神社と護国神社に奉納され、街中でも披露されます。

◎歴史センター
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