健康 市民の健康教室

■整形外科医療録(2)
ー肩こりー
「肩こり」は現代人にとって、多くの人が悩まされる問題の一つかも知れません。人の脳の重さは1,200g~1,400gで、この脳を支えるために二本足で歩くようになりました。この脳を含んだ頭を支えるのが首の後ろにある筋肉たちです。最も大きいのは頭から背中に菱形に広がる、お坊さんが被る帽子のような格好の僧帽筋です。これらの頭部を支える筋肉たちが、ずっと同じ姿勢で働き続けることによる疲れが「肩こり」です。
「肩こり」の原因は、ずっと続く筋肉の緊張や、筋肉への血液の流れが悪くなることといわれています。
これらを防ぐには負担の多い前屈みの姿勢を改めることや、同じ姿勢を続けないで途中で筋肉をリラックスさせることが大切です。
また、首がなで肩で筋肉の量が少ない女性では、体操や水泳で肩の周りの筋肉量を増やすことも有効です。薬剤などに頼るのではなく生活習慣の改善や運動で自分から対処することが大切です。

■けんこうQandA 腎臓内科(2)
慢性腎臓病(CKD)とは?
~早期発見が大切!~
慢性腎臓病(CKD)は、腎臓の機能が慢性的に低下する病気の総称です。腎機能が徐々に低下し、最終的に透析や腎移植が必要になる可能性がある病気です。高血圧や糖尿病、加齢などが主な原因で、日本では成人の約5人に1人がCKDとされています。CKDは自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行するため、定期的な健康診断が必要です。
いわき市医師会では、いわき市と共同し、CKDの早期発見および早期治療を目的とした「いわきそらまめ(じん臓)活き活きプロジェクト」を推進しています。
尿検査や血液検査を受けることで、腎臓の異常を早期に発見できます。特に、尿たんぱくやクレアチニン値、糸球体ろ過量(GFR)に注目し、異常があれば早めに医師の診察を受けることが大切です。生活習慣の改善や適切な治療によって、CKDの進行を遅らせることができます。減塩や適度な運動、規則正しい生活習慣を続けることが重要です。健康的な生活を送ることが、腎臓病の予防につながります。

◎かかりつけ医の紹介・相談は、医師会事務局へ

提供・問い合わせ:(一社)いわき市医師会
【電話】38-4201