- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県白河市
- 広報紙名 : 広報しらかわ 令和7年6月号
(せ)聖堂(せいどう)のイコンが迎える正教会(せいきょうかい)
野バラの教会としても親しまれている白河ハリストス正教会は、主にギリシャなど地中海周辺から東ヨーロッパを中心に信仰されている東方正教会の教会です。愛宕(あたご)町にある聖堂(1915年建立)の屋根にはたまねぎ型のクポールが備えられており、東ローマ帝国時代に興ったビザンティン様式が見てとれます。
土佐出身で、坂本龍馬(さかもとりょうま)の従兄弟(いとこ)にあたる沢辺琢磨(さわべたくま)が初代司祭です。
東方正教会はイイスス・ハリストスや生神女(しょうしんじょ)マリアなどが描かれるイコンを信仰の媒介とする点に特徴があり、聖堂には日本初のイコン画家とされる山下りん(1857~1939)によって描かれたイコンが6点飾られています。
山下りんは幼少期から絵に関心を持ち、絵画を学ぶため1877年に工部美術学校に入学しますが、そこで出会った正教徒の同級生の影響で自身も改宗します。
1880年、イコンの技法を学ぶためサンクトペテルブルク(ロシア)の女子修道院に留学し、2年半にわたり修養しました。
帰国後は精力的にイコンを描き続け、数多くの作品が日本各地の正教会の聖堂に飾られています。
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