文化 11月1日~7日は文化財保護強調週間 須賀川の宝

文化財は、地域の歴史や文化を知る上で欠くことのできない先人からの「宝物」で、地域の人たちの努力によって大切に受け継がれてきました。「文化財保護強調週間」では、文化財に親しむことを目的として、全国で文化財の公開や伝統芸能の発表など、様々な行事が行われています。

◆無形民俗文化財 記録保存の取り組み
無形民俗文化財を中心に、次世代へ継承していくためのデジタルアーカイブ(デジタル技術を駆使した記録と保存)を進めています。令和6年度には「古舘(ふるだて)ドント焼き」を撮影し、Youtube市公式チャンネルなどで公開しています。

▽古舘ドント焼きの歴史
長沼・古舘地区の伝統文化で、昭和60年に市指定無形民俗文化財に登録しました。お盆にどんど焼き(ドント焼き)を行うことは珍しく、古舘地区ではお盆の送り火として、毎年8月16日に行っています。お焚(た)き上げのための笹小屋は、機械を使わず地区の人たちの手で作られ、高さは10メートルを超えます。高く燃える炎は、古舘地区の晩夏の風物詩となっています。

◆継承に向けて 指定文化財の登録
9月現在、市内には144件の指定文化財や、800件を超える遺跡など、長い歴史の中で育まれた特色ある文化遺産が多くあります。地域の歴史を未来に残すため、今年10月、新たに市指定有形文化財を1件登録しました。

▽妙林寺銅造千手観音菩薩立像(みょうりんじどうぞうせんじゅかんのんぼさつりゅうぞう)
江戸時代初期に作られた、大きさ約5センチメートルの銅造の仏像で、妙林寺(加治町)にまつられています。とても小さな仏像ですが、複雑な千手観音菩薩を丁寧に彫り収める見事な造形技術は、江戸時代の須賀川の歴史を現在に伝える貴重な遺品です。
先人たちが残してきた貴重な「財産」を次世代に残していけるよう、みんなで守っていきましょう。

→文化振興課
【電話】94-2152

●「選べる!すかがわ文化財講座」
開催日・内容・講師:
・第1回 12月13日(土)・「歴史探訪講座 二本松の城跡を訪ねる」・博物館学芸員ほか
・第2回 12月20日(土)・「すかがわ大地の歴史」・土屋祐貴(つちやゆうき)さん(福島県立博物館学芸員)
・第3回 令和8年1月10日(土)・「江戸時代の村落史料をひもとく-牛袋村・安藤家文書から-」・荒武賢一朗(あらたけけんいちろう)さん(東北大学東北アジア研究センター上廣(うえひろ)歴史資料学研究部門教授)
・第4回 令和8年1月17日(土)・「はじめての古文書・くずし字」・博物館学芸員
時間:午前10時30分~正午(第1回のみ午前9時~午後3時15分)
定員:各回20人(高校生以上)
※第1回のみ30人(小学生以上、小学3年生以下は保護者同伴)
申込方法:11月13日(木)から電話または来館で申し込み
※第1回のみ参加費を添えて12月5日(金)までに来館で申し込み
参加費:500円(第1回のみ・昼食代は除く)

→博物館
【電話】75-3239