文化 ふるさとの遺産 No.375

須賀川アルバム-昭和の記録写真から-
蔀のある家(昭和40年代)

写真は、昭和40年代の南町にあった民家です。家の前面には蔀(しとみ)と呼ばれる建て具が取り付けられています。
蔀とは、柱と柱の間に横長の戸板が上下2枚入れられた構造で、上の戸を跳ね上げて開閉することができる建て具です。この2枚の戸板は、簡単に取り外すことができました。
江戸時代の民家では引き戸を使っていましたが、商家では蔀を使っていました。これは、販売する商品や、職人が細工する様子を通行人から見やすくするためと、人や商品の出入りをしやすくするためといわれています。このことから、この民家は元々商売を営んでいたと考えられます。
「蔀のある家」は、今ではあまり見掛けなくなってしまいましたが、かつては写真のような家が須賀川にも立ち並び、にぎわいを見せていた様子が想像できます。

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