くらし 〔新春対談〕「未来を生き抜く 子どもたちを育てる」(2)

議長:他にも費用負担や安全面など保護者や地域住民の理解がなかなか進まないという問題もありますね。

市長:指導者については対価を行政がしっかり担保するとともに、郡山や福島圏域など広域連携の中で柔軟にやっても良いのではないかと思っています。

職務代理者:市だけでなく広域で考えていくのはとても現実的だと思います。ただ、広域となると送り迎えの問題が出てきます。部活に入らなくてもいい選択肢が出てきている中で、生徒自身の気持ちでやる・やらないを選択できる環境を整えるのが大人の責任だと思っています。

市長:送り迎えではなく指導者の方に来ていただくことなども検討が必要です。大人の事情で子どものやりたいことができないとならないよう良いスタートを切っていきたいと思います。
ところで、コロナで文化団体連絡協議会の団体数や会員が激減してしまいました。伝統文化をいかに守っていくかについてお考えをお聞かせください。

教育長:若い方たちが文団連に入りたいと思えるようにメリットをうまくPRしていく必要がありますね。

議長:日和田町高倉地区の人形浄瑠璃が130年ぶりに復活しましたが、小学生から大人まで地域ぐるみで参加していて、地域で継承を考えていく必要性を感じました。

職務代理者:そういう意味ではお祭り、若連に関しては小学生も多く参加していてうまくつながっていますね。文団連は若い方も参加できる組織づくりが必要だと思います。そしてせっかくのコミュニティ・スクール※、これを活用していただけると良いと思っています。

市長:おっしゃるとおりで文団連に入るメリット、そしてコミュニティ・スクールなどをどういうふうに利用できるのか、これをうまく発信していく必要があると思います。
昨年ハンドボールの女子プロリーグの公式戦を開催し、本市出身の佐原選手もキャプテンとして活躍しました。その影響で大会の参加チームが増えたり、活躍する中高生が出てきたりと活気づいています。今年は男子チームを招く計画もあり、野球やバスケットボールもそうですが、プロの試合に触れる、そのような機会を与えることで、そこから強い選手が育ったり、私もやってみたいと競技人口が増えたりという形ができれば良いと考えています。

議長:バスケのファイヤーボンズは今季特に強いです。強いチームほど効果的だと思うのでぜひお願いしたいです。

職務代理者:私はスポーツを好んで観る方ではありませんでしたが、しらさわグリーンパークでレッドホープスの試合を観て、楽しませていただきました。それまで関心のなかった人も近いなら行ってみようと、そして若い人なら自分もやってみようとなると思いますので続けていただきたいです。

教育長:本物に触れさせる、一流を見せることは子どもたちにとって大切なことだと思います。佐原選手はもちろん、文化面だとアニメーション監督の押山清高さんなど、いろいろな道があり極めていけば先輩のようにもなれる。それを教育に生かしていければいいなと思っています。

市長:野球場の整備をすれば市の野球チームが市町村対抗で準優勝したり、ランニングコースを整備すれば駅伝チームが強くなってきたりと、全ての競技という訳にはいきませんが、偶然ではなくつながっている部分は必ずあると思います。最後に今年の抱負を皆さまからそれぞれお願いします。

教育長:学力向上を柱に進めていきたいと考えていて、ICT※を活用した授業改善と質の向上に貪欲に取り組んでいきます。

職務代理者:授業改善に向けて昨年から大学教授を学習アドバイザーとしてお招きしました。授業自体を改善することは子どもたちの学力向上に有効な方法だと思っています。また、学校教育だけでなく、家庭教育へのアプローチやコミュニティ・スクールの活用などを教育長と一緒に考えていきます。

議長:タブレット端末や電子黒板、デジタル教科書やICT支援員の配置など教育の基盤は整いつつあると思います。その活用が大切で、教職員のICT活用力の向上やカリキュラムの組み方、家庭での活用など市全体で取り組めればと思います。

市長:学力向上はすぐに結果が出るものではありませんが、喫緊の課題であることは事実で、市として高いレベルを目指して取り組んでいくことが最も重要であると考えています。
令和9年1月1日に本宮市は市政施行20周年を迎えます。市民の皆様と笑顔でこの節目を迎えられるよう、教育委員会の皆様、市議会の皆様と良い議論を重ねながら進めていければと考えておりますので、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

※コミュニティ・スクール…学校と地域住民などが協力して学校の運営に取り組むためのしくみ

※ICT…情報通信技術。コンピュータやインターネットなどの情報技術に通信の要素を加え、情報を収集・処理・伝達・共有するための技術のこと