くらし 特集~移住したい町を目指して~

町では移住者だけでなく、町に住むすべての人が住みやすいまちづくりを目指しています。
今回は町への移住者が増えている背景と、実際に町に移住し暮らしている方の声、町が取り組む移住・定住を後押しする支援についてご紹介します。

■社会増減率2年連続県内1位達成!
町では、転入と転出の差で求められる社会増減(人の移動による増減)が、令和5年、6年でプラスになりました。社会増となった自治体は、県内59自治体のうち令和6年は14自治体、令和5年は13自治体のみとなっています。
また、その地域の人口が移動によってどのくらい変化しているかを示す社会増減率は、令和5年は1.51%、令和6年は1.35%となっており、いずれも県内1位の数値となっています。

社会増減の推移(金山町と福島県全体の比較)

■移住者に選ばれる町へ
株式会社宝島社が発行する月刊誌『田舎暮らしの本』では、毎年市町村に対し、移住支援策、医療、子育て、自然環境、就労支援、移住者数などについてアンケートを実施し、その結果をランキング化したものを「住みたい田舎ベストランキング」として発表しています。
金山町は、令和5年度は”人口1万人未満のまちランキング”総合部門第26位、令和6年度は”人口5000人未満のまちランキング”総合部門第18位となっております。
町では、町民が生活しやすいまちづくりを目指して、町独自で実施している遠距離通勤補助、住宅賃借者応援事業や資格取得支援などの生活支援を行っています。
また、町内Wi-Fi環境整備や農村公園整備などのハード面でも町民の生活向上のために施策を行っています。
今後も町民の生活がより豊かになるよう、支援等を継続して行っていきます。

■なぜ今、移住者が増えているのか
近年の移住者増の要因としては、令和3年度から本格稼働した特定地域づくり事業協同組合「奥会津かねやま福業協同組合(通称:金福)」と、令和4年度に金山町移住支援センターの運用が開始されたことの2点が大きいと考えられます。
金福ができたことで、これまで金山町に移住する際の懸念の一つであった”移住後の仕事”について、選択肢が広がったことだけでなく安定した収入の確保も可能になりました。
金山町移住支援センターは、町のサービスや補助制度だけでなく、気候、風土・風習などについてワンストップで相談できる窓口です。相談の中で、補助金等が該当する可能性がある場合には、センターから担当課への紹介も行います。移住後も、早く町に馴染めるようサポートし移住者同士や町民との交流会の開催なども行っています。

■移住者×支援者インタビュー
・奥会津かねやま福業協同組合
目黒 祐一(めぐろ ゆういち)さん
金福では主に、町内事業者の担い手不足を解消するために観光業、宿泊業、サービス業などへの派遣事業を行っています。これまでの雇用合計21名の内、13名は移住者です。そのため、移住者の「働く場所が少ない」という不安を取り除き、移住する追い風になれているのではないかと感じています。
また、金福は様々な職務に従事できることから、町内各地域の雰囲気を知ることができるという特徴があります。現在移住は増えていますが、同じ地域への移住が多いため、町内全体に移住者が増えてくれると嬉しいです。
今後の展望として、GWやお盆、紅葉シーズンなどの繁忙期になると人手が足りない時があります。そのため、短期間滞在して働きながら町を知っていただくワーキングホリデーなども視野に入れて事業を進めていけたらと考えております。

・金山町移住支援センター
上指 花緒里(こうざし かおり)さん
移住支援センターでは移住を考えている方に、住居や仕事、生活環境や補助制度をお伝えしています。その他にも打ち豆体験や味噌づくりなど、豆をテーマにした体験をする「豆の会」で人と人とがつながる場づくりをしています。
移住に関する相談は、令和4年39件、令和5年76件、令和6年101件と年々増加しています。移住地を探している方の心に一番響くのが、金山町で暮らしている方の声です。温泉や飲食店、商店などで出会う町の皆さんの人柄が町柄になって、移住地として選んでいただいているのだと思います。
今後も移住した方が快適に生活できるよう、一層アフターフォローに力を入れたいです。「古民家」を求めて金山に来られる方も増えているので、価値のある古民家を次代につなげられるよう、空家バンク登録への相談対応も継続してやっていきたいです。

・土屋 真理絵(つちや まりえ)さん
昨年8月に東京都から金山町に移住してきました。ふるさと回帰支援センターで移住相談をする中で、自分のやりたいことは金山町でできると思い、移住を決意しました。移住体験ツアーにも参加させていただき、金山町の自然や人の温かさに惹かれたことも決め手の一つです。
また、金山町移住支援センターに何度か移住相談をする中で、移住の受け入れ体制が整っていることと相談しやすい雰囲気に魅力を感じました。現在は金福で働いており、大変なこともありますが、町の方に顔を知ってもらう良い機会になっています。
今後も自分が好きな自然や生き物に関することをしたいです。まだ漠然とはしていますが、金山町の雄大な自然と豊富な生き物について知ってもらえる場所づくりをしたいです。この他にもやりたいことはたくさんありますが、一つずつ取り組めたらと思っています。

問合せ:企画係
【電話】54-5203