- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県昭和村
- 広報紙名 : 広報しょうわ 令和7年7月号
今回の特集記事は、昭和中学校男子生徒2人について取材をしました。
●なぜ取材をしようと思ったのか?
今回広報担当として、初めての特集記事を書くことになり、取材内容を考えていたところでした。そんな時、「昭和中学校生徒が相撲大会に出場するということを耳にして、何気ないきっかけから始まり、自ら新しいことに取り組む若者をぜひ取材したいと思いました。
●相撲を始めたきっかけ
中学校の先生方で生徒の体格を生かして何かできないかと話し合ったそうです。そこで相撲の話が出てきて、相撲の経験がある方に外部コーチとして依頼する流れになりました。
今回、相撲経験者として外部コーチを探した結果、舟木崚(下中津川)さんが抜擢されました。崚さんは、学生時代に相撲経験があり、なんと昭和村で相撲を取っていたのは崚さんが最後でした。約20年ぶりに相撲が再開して、崚さんも懐かしく楽しそうに稽古の指導をしていました。
●選手紹介
○昭和村立中学校
2年生 菅家 北玖翔 君(小野川)
2年生 五十嵐 邦和 君(下中津川)
●相撲について
相撲の印象について2人にインタビューしてみました。
Q相撲を始める前の印象は?
北玖翔君「色々技を覚えるのが大変。また、相撲の大会まで期間が短いため不安」
邦和君「普段は父がテレビで観ているのを自分も観ていたくらいで、力の強い人がやっているイメージ」
Q始めてみた後の印象は?
北玖翔君「日常の楽しみが増えた。強い人に対して自分の力がどこまで通用するか楽しみ。また自分から積極的に当たりにいきたい。」
邦和君「いざ、まわしを締めると、緊張感がぐっと引き締まり、取組(試合)に向けて集中力が高まった。また、難しいイメージがあったが実際に練習等をしてみると、細身の自分でもできたため練習をしていて楽しい。」
いよいよ、2人の公式戦!
●団体戦
最初は、団体戦から始まりました。2人とも緊張しており、身体が強張っている様子でした。
そのせいか、思うように行かず負けてしまいました。ただ、団体戦で緊張がほぐれ、取組自体もどのようなものかコツを掴んだようです。
●個人戦
北玖翔君は、団体戦での取組を生かし、腰を落とし、低い姿勢でぶつかった結果、リーグ戦3戦とも勝利しました。
邦和君は、初戦の取組中に姿勢が徐々に上がっていき、踏ん張ることができず、土俵の外へ押し出されてしまいました。しかし、2戦目では、1戦目の反省を生かして、低い姿勢で相手に当たりにいき、細身ながらも持ち前の体幹の強さで、踏ん張り見事勝利を収めました。
どちらも団体戦があったからこその勝利でした。
トーナメント戦では、邦和君は初戦で同じ体格の相手に粘り強く当たりましたが惜しくも押し出されてしまいました。
北玖翔君は、順調に勝ち進んでいき、決勝では、はっけよいの合図で、当たりに行きましたが、相手に押し返されてしまいました。2人とも初めての大会でしたが、ナイスファイトでした。取組が終わったあと、清々しい表情をして、「楽しかった、相撲をやって良かった。来年も続けたい」話していました。
●最後に
生徒が「相撲」という新しいことにチャレンジして、短期間の練習をして、優秀な成績を収めることができました。
誰しもが、新しいことにチャレンジするときはどうしても一歩立ち止まって、失敗してしまうかもしれないと慎重になってしまいます。
しかし、今回中学生2人、相撲にまっすぐ向き合い、戦う姿は大人顔負けの大きく逞しい後ろ姿でとても印象に残っています。
私の好きな言葉に「できる、できないじゃない。」「やるか、やらないかだ。」という言葉があります。2人の挑戦は、まさにその通りで、初めから「どうせできっこない」と決めつける前に、とりあえずやってみる。ダメなら、次に生かして再チャレンジする。2人の姿に勇気をもらい今回初めて特集記事を書かせていただきました。
みなさんも、何か新しいことにチャレンジする時は、失敗することを恐れず、「まずはやってみてください。」失敗しても必ず次に生きますから。(田中)