- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県小野町
- 広報紙名 : 広報おのまち 令和7年5月号
■~公立小野町地方綜合病院 透析センターのご紹介~
私たちは診療技術部に所属する臨床工学技士です。臨床工学技士とは、院内の医療機器や生命維持装置の保守点検や操作を行い、安全性と有効性を確保している専門家です。特に医療機器が多い透析センターを中心に仕事をしています。
当院では透析センターで、透析治療を行っています。
「透析」とは腎臓が機能しなくなった場合に行われる治療法で、体内の老廃物や余分な水分、電解質のバランスを調整します。透析では、患者の血液を機器に取り出し、透析膜を通じて老廃物や余分な水分を除去した後、きれいになった血液を再び体内に戻します。この治療は通常週に数回、1回4~5時間行われ、透析のためにはシャントやカテーテルを用いて血液を取り出し戻すアクセスが必要です。透析は腎臓の機能を一時的に補うものであり、腎移植などで腎機能が回復すれば終了します。
透析患者の生活は治療スケジュールに影響されます。血液透析は週3回、隔日に行われますが、腹膜透析は自宅で行えるため、患者の生活に合わせて調整が可能です。透析を避けるためには、腎臓病を早期に発見し、健康的な生活習慣を維持することが重要です。また透析患者にはリハビリや栄養指導も重要で、体力維持や食事制限を守ることが生活の質向上につながります。