くらし 広野町でアート活動に取り組みました!

■アーティストたちが広野の魅力を現代アートで表現
広野町では、発信力の高いアーティストが町を拠点の一つとして居住・活動することにより、移住・定住の促進を図るため、3名の現代アーティストを迎え、令和7年1月から3月にかけてアート活動を支援してきました。町に滞在しながら、町民の皆さんとの交流を重ねて生まれた作品の数々が、3月16日(日)に、広野町文化交流施設「ひろの未来館」にて披露され、多くの来場者でにぎわいました。ここでは、それぞれのアーティストが「奥州日之出の松」をテーマにどのような作品を生み出したのかをご紹介します。

◇ここ に いる
dolly
「奥州日之出の松」の伝説は、語り継がれることで形を変えながら、時代を超えて受け継がれてきた。
広野町で出会った人たちとの対話の中で、私の中にも新たなレイヤーが生まれていく感覚があった。
この作品では、線の重なりによって、その「記憶の層」を表現している。
この作品が、ここで生まれた言葉や思いとともに、誰かの記憶の中にそっと重なっていけば嬉しい。

◇a thousand years
金藤 みなみ
「奥州日之出の松」の伝説に限らず、乳母や召使として昔話に登場する無数の名もなき女性たちは皆、聡明で自分の仕事に誇りを持って生きていたのではないか。
そんな女性たちの生き様を讃えるような作品を作ることが出来ないだろうか。この作品には、そんな思いを込めた。
作品のタイトルは、「奥州日之出の松」伝説の舞台となった平安時代から現代に至る千年の間に生きた無名の召使たち、乳母たちの時間を指している。

◇残照の古民
鈴木 萌子
本作品は、実際に伝承が残る場所を訪れて記録したものです。
「松」をイメージした本と、町民の方のご協力のもとで制作したしめ縄を組み合わせることで、私なりの解釈による「奥州日之出の松」を表現しました。
私たちは、いっとき苦しい時間が必ず様々な場面でやって来ますが、生きてさえいればやがて明るい時がやってくることでしょう。
その様な願いを込めて本作品を制作しました。