くらし 歩く醍醐味と地域の魅力を全身で感じる「ふくしま浜街道トレイル」

◆歩く旅がつなぐ浜通り
楢葉町を含む浜通り13市町村を南北に貫く「ふくしま浜街道トレイル」は、北は新地町から南はいわき市の勿来海岸までの全長約220kmにおよぶ長く歩く道です。
太平洋の雄大な海岸線と阿武隈山系の自然、そして人々の暮らしがつながるこの道は、令和5年9月に全線開通しました。
トレイルというと自然の中を歩くイメージがありますが、このルートは市街地も多く含まれるため、自然と町並みによる変化に富んだ景色や、各地の人々とのコミュニケーションを楽しみながら歩き進めることができます。そんな地域に根差した新たな「歩く旅の道」として、トレイルルートが育ち始めています。

◆インタビュー「歩くことが、浜通りを元気にする」
NPO法人ふくしま浜街道トレイルアソシエーション(FCTA)代表 中島 悠二さん

「楢葉町のルートは、起伏によって様々に変化する風景や人々の営みを感じられるルートになっています。
天神岬から望む太平洋の眺めや、田園風景、町の人との何気ない会話が、訪れる方の心に残るんです。
歩いているうちに、被災地というイメージから距離をおいて、“ありのままの浜通り”を感じてもらえる。
そんなきっかけを、これからも一歩一歩つないでいきたいですね。」

今年9月からは「トレイルスタンプ(ハイキングパスポート)」の取り組みもスタートしました。
浜通り各地の飲食店や宿泊施設、観光スポットなど約100カ所にスタンプが設置されており、歩きながらスタンプを集めて旅の記録を残すことができます。
スタンプを集めながら、“いま”の浜通りを見つめる旅をしてみませんか?
ハイキングパスポートやFCTAの情報は二次元コードから

≪中島氏プロフィール≫
東京の大学で写真を専攻した後、建築の教育現場で働き、フリーのカメラマンとして活躍。
2021年8月、カメラマンの仕事で福島県を訪れたことがきっかけで楢葉町に移住し、現在は「ふくしま浜街道トレイル」の管理・運営を行うNPO法人ふくしま浜街道トレイルアソシエーションの代表をつとめる。