くらし ≪特集≫避難指示解除10年記念式典
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- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県楢葉町
- 広報紙名 : 広報ならは 第669号 令和7年10月号
令和7年9月5日
みんなの交流館 ならはCANvas
◆ともに歩んだ10年 これから紡ぐ未来
令和7年9月5日、みんなの交流館ならはCANvasで、「楢葉町避難指示解除10年記念式典」が行われました。
平成23年3月11日に発生した東日本大震災及び原子力災害に伴い全町避難となり、4年半後の平成27年9月5日に避難指示が解除されてから10年の節目となったこの日、町民のみなさんの思いや未来への希望と意志を記したキャンドルと、楢葉町を象徴するゆずと鮭をかたどったメッセージが会場を飾りました。
キャンドルで照らされた幻想的なステージは、町民にもおなじみのFMいわきパーソナリティのベティさんが進行。町長からは、「暗闇に光を灯す帰還の道を選んだ。楢葉町に関わる多くの“人の力”で、今は沢山の子供たちが町中を走り回り、田んぼが色づき、家々のともしびが戻ってきた。選択に間違いはなかったと確信している。皆に感謝し、共にこれからの10年を築き上げていく。」と避難指示解除10年にあたってのメッセージがありました。
令和7年9月5日みんなの交流館 ならはCANvas10年前と同じように会場をキャンドルで装飾してくれたNARAHAアンバサダーのCANDLE JUNEさんからの、「東日本大震災を経験した楢葉町の人々が、その教訓や支援のバトンを能登半島など次の被災地へ繋いでいってほしい。」というメッセージに続き、ダイスケワナゴーさん、竹原ピストルさんの歌とトークによる楢葉町への熱い「声援」が来場者を魅了し、キャンドルに灯されたあかりと共に町の未来と町民の心を照らし、元気づけていただきました。
また、8月22日から9月19日まで開催されていた特別展示「避難指示解除10年の歩み」には、帰町した方々の気持ちや楢葉町を応援していただいている方々の強い思いが、パネルの展示、インタビューを交えた動画、実際に放送されたラジオ番組の音声アーカイブなどで公開され、参加した人たちはこの10年間の出来事や、一人ひとりの思い出を振り返り、様々な思いがあふれる会場となりました。
◆避難指示解除10年に寄せて~それぞれの思い~
▽立花 克磨さん
町に子供たちが増えて、賑やかになっているのを見ると、復興が進んでいると感じます。
自分は楢葉町でとてもよい教育(学びや体験)を受けてきたと感じているので、これからの子どもたちもよい教育を受けてほしいと思います。
≪プロフィール≫
10年前の9月5日。避難指示解除式典で、当時、小学4年生だった立花克磨さんは、「ならは町にかえれてよかった」と題して作文を披露してくれました。彼も今年で20歳となります。
▽田中 創(はじめ)さん
はじめ10年前と比べて、活気のある町になったと思います。
今は大学で、放射線技師の勉強をしています。将来は楢葉町に戻って、資格を活かして、町に貢献したいと思います。
≪プロフィール≫
田中創さんは、立花さんと同じく避難指示解除後、すぐに帰町し楢葉からいわきの仮設小学校に通いました。沢山の町内イベント等にも参加し、町の復興の歩みと共に逞しく成長しています。
▽青木 ひろみさん
ボランティア団体「なにかし隊」の活動で、一人暮らしの高齢者の方を元気づけようと広報無線を使ってメッセージとラジオ体操の配信を始めました。その時は、今日にまで10年以上続くものになるとは思いませんでした。
「楢葉藍染め会」や「楢葉わらじ組」の活動も、若い人たちに引き継がれながら継続してほしいと思っています。様々な活動を縁の下で支えていきたいです。
≪プロフィール≫
震災後はボランティアをメインに活動し、「なにかし隊」立ち上げメンバーの一人でもあります。仕事で上京した際に合気道の楽しさに触れ、避難指示解除後は合気道教室の復活にも携わり、武道館で合気道の指導・練習に励んでいます。
