文化 キラリ古河ビト

■伝統文化を後世につなぐ
令和6年度地域文化功労者表彰を受ける
古河市三和郷土芸能保存会の皆さん

県指定無形民俗文化財「三和祇園(ぎおん)ばやし」の保存・継承に努めている古河市三和郷土芸能保存会。昭和53年に設立され、現在は知久秀夫会長の下、170人の会員で活動を行っています。
三和祇園ばやしは、五穀豊穣(ごこくほうじょう)や疫病退散などを祈願して江戸時代から奉納されてきた市の伝統芸能。太鼓や鼓(つづみ)・笛などで合奏し、地域の祭礼以外にもさんさんまつりをはじめ、市内外のイベントに出演するなど幅広く活動しています。そうした長年の活動が評価され、昨年11月には文部科学大臣から「令和6年度地域文化功労者表彰」を受けました。ある会員は「先人たちが受け継いできたお囃子(はやし)を通じて多くの人とのつながりができた。その積み重ねが表彰に結実したのでは」と喜びます。
その一方で、会員の高齢化や後継者不足という課題を抱えています。そのため、子ども会などと連携して小学生への指導等に取り組んでいるとのこと。また、今後は地元の小・中学校にも協力を依頼し、三和祇園ばやしの素晴らしさを若い世代へアピールしていくそうです。
「今回の受賞をきっかけに子どもたちが地域の伝統文化に触れ、親しむ機会を生み出せれば」と知久会長は熱いまなざしで語ってくれました。