- 発行日 :
- 自治体名 : 茨城県笠間市
- 広報紙名 : 広報かさま 令和7年12月号
■インフルエンザワクチンって必要?
笠間市立病院薬剤師 江尻幸(えじりゆき)
インフルエンザワクチンの正しい効果をご存知でしょうか?
ワクチンを接種しても感染しないわけではありません。実際、私自身も予防接種を受けたのに感染したことがあります。
インフルエンザワクチンの有効率は、変動はありますが、健康な成人で約60%、高齢者で約30~50%といわれています。
完全に予防できないといっても、接種により感染した際に軽症で済むといわれています。特に高齢者や基礎疾患のある方、妊婦、乳幼児の重症化や死亡リスクを減らすことが期待されています。ワクチン接種は、予防医療の一環として重要な役割を果たしています。
現在国内で使われているワクチンには、従来からある腕への「皮下注射(不活化ワクチン)」と、最近ニュースなどで取り上げられている鼻にスプレーする「経鼻生ワクチン(フルミスト)」があります。注射が苦手な方、特に小さな子の親御さんにとって、選択肢が増えたのは嬉しいニュースです。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを一覧にまとめました。比較して最適なワクチンを選んでください。費用は、医療機関ごとに異なります。自治体ごとに助成の対象や金額が定められていますのでご確認ください。
季節性インフルエンザの流行は、通常12月末から翌年3月頃ですが、この原稿を書いている11月中旬時点でも流行が見られます。ワクチン接種から抗体ができるまで2~4週間といわれています。遅くとも12月始め~中旬頃には接種を終えるのが望ましいとされています。今からでは間に合わないかなとか、打つ時期が遅れてしまったかなという方もまったく効果がないわけではありませんので、かかりつけ医に相談してみてください。
当院でもインフルエンザの予防接種を行っています。予約などについては、ホームページや電話でご確認ください。

問合せ:市立病院
【電話】0296-77-0034
