- 発行日 :
- 自治体名 : 茨城県笠間市
- 広報紙名 : 広報かさま 令和7年10月号
■秋の感染症について
笠間市立病院看護師 原田(はらだ)かおり
厳しい暑さの夏も過ぎ、気持ちのいい秋風を感じられる時期となりましたが、秋は感染症が流行しやすい季節でもあります。
▽秋に流行しやすい感染症
秋に流行しやすい感染症には、インフルエンザ、RSウイルス、ノロウイルスによる胃腸炎、マイコプラズマ肺炎、新型コロナウイルスなどがあります。これらの感染症は気温の変化や乾燥によってウイルスや細菌が活発になることが原因で、学校や保育園などの集団生活を送る場所では特に注意が必要です。この中でも、毎年多く見られている「インフルエンザ」と、近年まで大きな問題になっていた「新型コロナウイルス」について今回はお話しします。
▽インフルエンザ
インフルエンザウイルスは、大きく分けてA型、B型、C型の3種類があります。その中でも、特に大きな流行の原因となりやすいのはA型です。A型は、人にも動物にも感染し、形を変えながら毎年のように流行しています。インフルエンザは、感染した人のくしゃみや咳などによって飛び散ったウイルスを吸いこむことで感染します。
▽新型コロナウイルス
新型コロナウイルスは、インフルエンザと似た部分もありますが、重症度や無症状率の高さが大きな特徴です。新型コロナは潜伏期間が長く、無症状のまま治癒するケースもありますが、無症状の時期でも強い感染力を持っています。症状が出てから感染のピークを迎えるインフルエンザとは異なり、新型コロナウイルスは症状のない状態でも多くの人に感染する可能性があります。
▽予防対策
これらの感染症の予防には、「手洗い」や「うがい」が基本です。現在、マスクの着用は個人の判断が基本となっていますが、マスクを着用することで周囲への感染拡大を防ぎ、自身を感染から守ることもできます。症状がある場合だけでなく、症状がない場合もマスクの着用が効果的です。必要な場所ではマスクを有効活用し、感染予防に努めましょう。
▽予防接種
予防接種は、自身を守るだけでなく、大切な家族や周囲の方を守るための大切な手段です。市内医療機関のかかりつけ医に相談してみてください。
もちろん、市立病院でもインフルエンザと新型コロナウイルスの予防接種を行っています。予防接種は予約制です。本紙左の二次元コードからお申し込みください。オンライン予約もやってみると簡単です。デジタルが苦手の方は、お電話でお申し込みください。
ぜひこの機会に予防接種を受け、安心して秋を過ごし流行する冬に備えましょう。
問合せ:市立病院
【電話】0296-77-0034
