- 発行日 :
- 自治体名 : 栃木県栃木市
- 広報紙名 : 広報とちぎ No.183 令和7年7月号
とちぎ歌麿交流館館長
阿部治(あべおさむ)さん
令和6年6月に倭町の旧金澤呉服店にオープンしたとちぎ歌麿交流館の館長を務める阿部さんにお話を伺いました。
■栃木と歌麿の魅力を伝える『交流』の場
江戸時代を代表する浮世絵師・喜多川歌麿と栃木市との深いつながりを発信するとちぎ歌麿交流館。館長の阿部さんは「ここは『歌麿館』ではなく『歌麿交流館』です」と強調します。館名にある『交流』には、来館者とスタッフとの対話を通じて学び合い、文化への理解を深めていくという思いが込められており、「特に今年は大河ドラマの影響もあって、知識を持った方も多く、来館者との会話がとても楽しいです」と笑顔を見せます。昨年度は4,000人以上が来館し、今年のゴールデンウィークだけでも約500人が訪れました。
館内には、栃木と歌麿に関連する資料をはじめ、旧金澤呉服店(現在の交流館)周辺の街並みの変遷がたどれる写真や資料などが展示され、当時の様子を知ることができます。
■栃木は文化の最先端!?
「栃木市の民家から歌麿の作品が見つかったこと、栃木の狂歌師の狂歌が載っている歌麿の浮世絵がいくつかあることなどから、栃木は『歌麿ゆかりの地』と言われています。また、大河ドラマにも登場している狂歌本に栃木の狂歌師たちの作品が多く掲載されています。そういったところから、栃木の人たちは、江戸の文化人たちと高いレベルで交流していたことが分かります。そんな栃木の豊かで高度な文化をぜひ知ってほしいです。」
■訪れるたびに新たな発見が
とちぎ歌麿交流館には、ボランティアの方を含め15人ほどのスタッフがいます。「それぞれのスタッフの説明の仕方にも個性があり、何度来ていただいても楽しんでもらえるので、リピーターになった方もいます」と嬉しそうに話します。また、大河ドラマを見た方なら「おっ」と思うような『蔵の街細見』という蔵の街のガイドブックの販売も行っています。「繰り返し足を運んでいただき、歌麿に限らず、栃木の素晴らしい文化を学び、そして受け継いでいってほしいです。」
●とちぎ歌麿交流館
開館時間:
月・金…11時~15時
土・日・祝…11時~16時