くらし あの日あのころ 第437回

早川 久子(はやかわ ひさこ)さん
(台町在住・77歳)

◆すべての人に笑顔の輪を!
私は昭和22年、福岡県柳川市で生まれました。終戦後の貧しい時代でしたが、家のそばに広がる田んぼと、有明海の海の幸に恵まれて育ちました。戦争中、父は長崎市内の部隊に配属され、8月9日、爆心地から1.2キロの地点で被爆し、白血球減少症を患いました。治療法は確立されておらず、私が物心ついた頃から入退院を繰り返していました。母は私が小学生の時に自動車免許を取得し、家のことは女中さんに任せて、自分は早朝から働き生計を保っていました。
高校を卒業後は、母の仕事を手伝いながら青年学級や4Hクラブの活動に参加しました。研修やキャンプに参加して多くの仲間と出会い、楽しい時間を過ごしました。
22歳の春、母とランチに入ったレストランで初老のおじさんと相席になりました。数日後そのおじさんが家まで来て「うちで働かないか?」と誘われました。おじさんは社会福祉協議会の会長で、導かれるままに働き始めましたが、とてもやりがいのある仕事でした。
結婚を機に真岡に移り住んでからも、大楽園(現あかつき寮)、ハートヒルズ、ハートピアとさまざまな福祉施設で働き、仕事をしながら保育士・精神保健福祉士・社会福祉士の国家資格を取得しました。
平成24年、仕事の研修で受講した講座で、認知症や精神障がい者のリハビリとして「笑いヨガ」が活用されていることを知り、学びたい!と思いすぐに笑いヨガ講師の資格を取得しました。人を元気にしたいと思って学び始めましたが、笑っているうちに自分の心が晴れて、どんどん元気になっていきました。また、多くの講座を受講し、たくさんのご縁があったおかげで、新聞の取材を受けたりテレビに出演したりできました。今も市内の公民館で月2回・笑いヨガクラブを開催し、シルバーサロンでは月3回「笑いヨガand認知症予防ゲーム」を担当しています。
これからも人とのご縁を大切に、たくさんの人に笑顔を届けられるよう、明るく元気で健康に過ごしていきたいと願っています。