文化 ≪特集≫ユネスコ無形文化遺産 国指定重要無形民俗文化財「烏山の山あげ行事」山あげ祭

460年以上の歴史を誇る日本一の移動式野外歌舞伎舞踊が行われる「山あげ祭」が、7月25日(金)から27日(日)までの3日間、烏山市街地で開催されました。今年の当番町は泉町。猛暑の中、約6万3千人が祭りを楽しみました。昨年より千人増となったのは、昼間は暑さで人出が落ち込むも夜間の人出が増えたことや天候の影響を受けず、すべての公演が予定どおり開催されたことによります。
山あげ祭実行委員会(川俣純子実行委員会会長)では、今年も案内所やシャトルバス、桟敷席の運営をはじめ、山あげ祭情報の発信、駐車場や食事処の確保など、おもてなしの充実に向けた様々な企画を実施しました。
また、熱中症予防対策のため、これまでの猛暑への対策に加え、各公演場所に体調不良者を一時的に受け入れる休憩所を設置したほか、日中の公演では、冷房を効かせたワゴン車を救護車として公演場所付近に配置するなど、安全対策の取り組みも強化されました。
そのほか、若衆として足利銀行、栃木銀行、烏山信用金庫、矢崎部品(株)栃木工場の皆さんにご協力いただきました。
今月号では、熱く繰り広げられた3日間の様子をお伝えします。

■24日(木)前夜祭
本番に向けて準備万端
・午後3時を少し過ぎてから泉町会所で会所開き。
・午後7時から「笠揃(かさぞろえ)」が始まり、芸題「子宝三番叟(さんばそう)」と「将門(まさかど)」が披露された。

■25日(金)祭り初日
朝から強い日差しの中、祭り始まる
・午前6時から「出御祭(しゅつぎょさい)」(神様を乗せたみこしを泉町若衆が八雲神社から仲町十文字の御仮殿(おかりや)に奉還する)。
・午前9時30分から仲町十文字の御仮殿前で「天王建(てんのうだて)」(芸題「将門」)が奉納された。
・余興は正午から元田町、午後2時30分から鍛冶町、午後5時から日野町を訪問(芸題「将門」)。
・予定より遅れて午後8時頃から泉町で「子ども歌舞伎」(芸題「将門」)、午後9時45分からは芸題「蛇姫様(へびひめさま)」が上演された。
この日の最高気温は35・4度。遠くで雷鳴がするも雨が降ることもなく、予定の公演は終了した。

■26日(土)祭り2日目
炎天下、雨雲を寄せ付けず山あがる
・午前5時30分から「渡御祭(とぎょさい)」(再来年の当番町の日野町がみこしを担ぎ各町へ)
・余興は午前10時から仲町、午後1時から金井町を訪問(芸題「将門」)。
・午後4時30分から泉町で「子ども歌舞伎」(芸題「将門」)、午後7時から山あげ会館前で特別公演(芸題「将門」)が行われた。
・泉町に戻り、午後9時30分から芸題「蛇姫様」が上演された。
この日の最高気温は36・3度。雨雲を寄せ付けず、予定どおり公演は終了した。

■27日(日)祭り最終日
駆け抜けた3日間、祭りに幕が下りる
・午前10時から山あげ会館前で特別公演(芸題「蛇姫様」)、午後1時30分から泉町で芸題「蛇姫様」が上演された。
・午後5時から「還御祭(かんぎょさい)」(来年の当番町の鍛冶町が八雲神社に神様を乗せたみこしをお宮入りする)。
・午後6時から八雲神社前で鍛冶町以外の5町による「ぶんぬき」が行われた。
・午後9時45分頃から芸題「将門」「関(せき)の扉(と)」と千秋楽の芸題「老松(おいまつ)」が披露された。
・午前0時30分頃みこしがお宮(八雲神社)入りし、熱気に満ちた3日間の祭りに幕を下ろした。

◆山あげ祭トピックス
▽子どもみこし
お揃いの法被姿の子どもたちが、元気いっぱいな掛け声とともにみこしを担ぎ町内を歩く姿に、沿道からは温かい拍手が送られました。

▽おもてなし広場
山あげ会館前に設置されたおもてなし広場では、物産展や飲食物の販売が行われ、食事を楽しむ観光客の姿が見られました。

▽特別桟敷席
山あげ会館前の公演で設置された特別席では、公演前の舞台準備を解説付きで見学できるツアーのほか、最前列で公演を鑑賞できるなど様々な特典がつけられました。

▽烏山燦陶会展・お茶会
那須烏山商工会2階で開催された烏山燦陶会展では、花瓶や食器などの陶芸作品が多数展示されました。また、烏山高校茶華道部と烏山燦陶会によるお茶会も開かれました。

▽清掃ボランティア
気持ちよく祭りを楽しんでもらえるよう、祭り前や期間中にボランティアによる清掃が行われました。清掃活動にご協力いただいた皆さんは以下のとおりです。
県建設業協会烏山支部、県烏山土木事務所、南自治会、金井いきいきクラブ、金井自治会、市議会議員、シルバー大学同窓会那須烏山支部、全矢崎労働組合、商工会青年部、那須烏山市の未来を考える会、烏山高等学校、(福)敬愛会、市職員労働組合、地域住民など

▽JR烏山線応援活動
アキュムで祭りに来場した人に、市JR烏山線利用向上委員会が作成した烏山線をPRするオリジナルうちわを配布しました。

▽桟敷席の設置作業
桟敷席の設置では、暑い中、JAなす南の職員の皆さん、シルバー人材センターの会員の皆さんにご協力いただきました。

▽烏山大橋主塔ライトアップ
祭りを盛り上げようと、7月16日(水)~31日(木)にかけてライトアップされた烏山大橋主塔が幻想的な風景を演出しました。

▽JR宇都宮駅でPR活動
烏山山あげ保存会芸能部会は7月21日(月・祝)、JR宇都宮駅で駅利用者に山あげ祭のパンフレットなどを手渡し、来場を呼びかけるPR活動を行いました。

▽烏山小で芸題「将門」を披露
烏山山あげ保存会芸能部会は6月26日(木)、山あげ祭の担い手確保につなげようと烏山小で取り入れている祭りを学ぶ授業で、全校児童を前に芸題「将門」を披露しました。

▽嵐山睦会の万灯みこし
100灯あまりのちょうちんで飾り付けされ、重さ1トンを超える嵐山睦会(大金康男会長)の万灯みこしが街中を練り歩き、威勢の良い掛け声で祭りを盛り上げました。