- 発行日 :
- 自治体名 : 群馬県千代田町
- 広報紙名 : 広報ちよだ 2025年7月号
■職人
◇頑張れるのは、お客さんに喜んで欲しいから
青木翔太さん(赤岩11区・21歳)
青木翔太さんの職人人生は、16歳からの運送業より始まります。この時期には、荷物の積み込みや積み下ろし、効率的な物流の流れを学びました。彼は物流業界の重要性を肌で感じ、効率的な仕事の進め方を学ぶことができました。この経験は、彼のその後のキャリアの礎となり、多様なスキルを身につける基盤となりました。
17歳で始めたエアコンの取り付けの仕事は、技術を磨く場であり、顧客対応の重要性を知る機会でもありました。この仕事を通して、顧客のニーズに応えることのやりがいを感じ、サービスの質を高めることへのこだわりを持つようになりました。現場での様々な課題に対応するうちに、問題解決能力も養われました。
19歳の頃には、とびの仕事に従事し、ここでの経験が鍛治工や土工の仕事に活かされました。重量物の取り扱い技術はもちろんのこと、美しいものを作り上げる過程での繊細な感覚も研ぎ澄まされました。これらの仕事で培った目配りと気配りが、後の仕事に繋がりました。
とび職としてのキャリアは、建設や土木工事現場での多岐にわたる作業に携わる貴重な経験となりました。高所での足場の組立や解体、重量物の運搬、据え付け、撤去など非常に多くのスキルを習得。高所での作業は、彼に安全意識を強く植え付け、業界のプロとしての自覚を深めさせました。
こうした経験を経て、青木さんは一緒に働いた仲間と起業を決意。各自の得意分野を持ち寄り、新たなビジネスの機会を見出しました。彼らは、空調設備や鍛治工、プラント事業、土工といった分野を中心に事業を開拓し、東京都内での鍛治工や地方での空調の設置業務など、幅広い地域で仕事を展開しています。
青木さんの夢は、現在の個人事業を法人化し、会社をより大きく成長させることです。従業員を増やし、より多くのお客様に質の高いサービスを提供することを目指しています。休日が日曜日しかないという忙しい生活の中でも、顧客からの感謝の声が彼のモチベーションを支えています。特に、ある老人ホームでの芝の張替え作業では入居する男性からの「キレイにしてくれてありがとう」というお礼の言葉は今でも忘れられません。
青木さんは「努力を継続することが大切だと思います。これからも仕事を頑張ってより多くのお客さんに喜んでもらえるように、頑張ります」と笑顔で話しました。