くらし 埼玉県こども動物自然公園 動物ZOO鑑

園長おすすめ ~シラコバト~

■埼玉県民の鳥「シラコバト」 ~小さな鳥の数奇な物語~
野口幸子(のぐちさちこ)園長

11月14日は「埼玉県民の日」ですね。県の木は「ケヤキ」、花は「サクラソウ」、そして鳥は「シラコバト」です。埼玉県のキャラクター「コバトン」のモデルとしてもおなじみですが、実際にシラコバトをご覧になったことはあるでしょうか?
シラコバトは体が小さく、スリムな印象のハトの仲間です。当園では正門をくぐり、階段を上がってすぐの左側、コバトン像のそばのケージで見ることができます。国鳥のニホンキジも飼育されていますが、シラコバトは木の上にとまっているのですぐに見つかります。
この小さな鳥の運命は江戸時代に始まります。海外から鷹狩の獲物として持ち込まれ、埼玉に定着しました。しかし次第に数が減り、1956年には「越谷のシラコバト」として国の天然記念物に指定。1965年には埼玉県民の鳥に選ばれました。その後は県の施設で飼育され、2009年からは当園を含む県内5か所で飼育されています。現在、野生ではわずか数羽しか確認できませんが、各施設の努力により繁殖は順調で、2023年には約300羽が飼育されています。
また、シラコバトは童謡「鳩ポッポ」のモデルとも言われています。「ぽっぽっぽー」と鳴くのはドバトではなく、実はシラコバトの声なのです。当園のシラコバト舎からも、その歌声のような鳴き声が聞こえてきます。
海外から持ち込まれた外来種でありながら、絶滅の危機を乗り越え、人の手で守られてきたシラコバト。その小さな姿には、生命力の強さと、それに魅せられた人々の思いが重なっています。園内でシラコバトに出会えたら、その歴史と人との深いつながりに思いを馳せてみてください。
※県民の日は入園料が無料となりますので、ぜひ動物園にお越しください。

※12月号は植物ZOO鑑です。

○埼玉県こども動物自然公園
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※開園時間等はホームページをご確認ください。