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■熱中症の重症度について
熱中症とは、高温多湿な場所で、発汗による体温調節がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態をさします。屋外だけでなく室内で何もしてないときでも発症し、場合によっては死亡することもあります。熱中症は、重症度によってI~III度に分類されていて現場での対応で回復する軽症(I度)、病院への搬送が必要な中等症(II度)、そして集中治療が必要な重症(III度)の3段階に分けられます。

◇I度(軽症) 立ちくらみ、熱失神、熱けいれんなど
・現場で水分・塩分を補給し、涼しい場所で安静にすることで回復する場合が多い
・応急処置で症状が改善しない場合や、悪化する場合には病院への搬送が必要

◇II度(中等症) 頭痛、気分の不快、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感など
・自分で水分・塩分を摂れない、意識がおかしいなどの症状が見られる場合
・医療機関での診療を必要とする

◇III度(重症) 意識障害、けいれん、手足の運動障害、臓器障害など
・集中治療が必要な重症で、入院が必要となる場合が多い
・命にかかわる可能性もある

自分の体調の変化に気をつけ、周囲の人にも気を配り、みんなで助け合いましょう。

医師 出井 進也