くらし 〔特集1〕北本トマト100年(1)

~地域で育まれた軌跡~
北本でトマト栽培が始まって100年目。地域の知恵と工夫によって育まれた北本トマトの軌跡をたどります。

■1925
旧石戸村でトマト栽培開始

■1927
有限責任石戸トマトクリーム販売組合設立

◇当初は種を売るために栽培 果肉を加工してトマトクリーム開発へ
~お金を出し合って工場を建設~
トマトを食べる習慣のなかった北本で始まったトマト栽培。当初は、種を採って売ることを目的としており、果肉は捨てられていました。しかし、思うように種が採れなかったことから、果肉を加工する工場を立ち上げることに。「有限責任石戸トマトクリーム販売組合」を設立し、村民がお金を出し合って工場を建設。国産初の無着色ピューレ「石戸トマトクリーム」を開発したのです。

■1930
トマトクリーム最盛期へ

◇各所で高評価 展覧会でも受賞
~新聞にたびたび取り上げられる~
トマトクリーム等の加工品はたびたび新聞にも取り上げられ、皇室御用達となったことや外国に見本が贈られ好評を博したことなどが記事に残っています。展覧会などでも受賞し、状態の良い生のトマトは東京の帝国ホテルや千疋屋などにも納品されていました。

■1943
中丸村と石戸村が合併し、北本宿村となる

■1944
太平洋戦争によりトマト工場閉鎖、組合解散

■1959
町制施行に伴い、北本町となる

■1971
市制施行に伴い、北本市となる

■1997
まちおこしで北本トマトの特産品を商品化

◇個性豊かな特産品が誕生
~トマト工場閉鎖から50年~
トマト工場閉鎖から50年の時を経て、北本トマトでまちおこしをしようと、市民・生産者・商工業者で特産品を商品化。現在も市内で購入できます。

■2007
北本トマトイメージキャラクター「とまちゃん」誕生

■2011
きたもとご当地グルメ開発
コンテストで「北本トマトカレー」が最優秀賞に選出

◇市民アイデアが北本のご当地グルメに
北本のご当地グルメを開発するため市民の皆さんから募集したアイデアで最優秀賞に選出されたのが、トマトが苦手なお子さんでも家庭で食べられるようにと生まれた「北本トマトカレー」でした。県内市町村のご当地グルメが競う「埼玉県B級ご当地グルメ王決定戦」では北本代表として出場し、7万人の来場者投票により36品目から優勝を果たしました。

■2014
全国ご当地カレーグランプリで北本トマトカレーが日本一に
その後も各コンテストで優勝
2016…土浦カレーフェスティバル優勝
2019…よこすかカレーフェスティバル優勝
2023…土浦カレーフェスティバル優勝

■2020
北本トマト含む農産物・加工品を「みどりのまちの、やさしいたべものand green food」としてブランド化

■2025
北本トマト100周年

◇100周年記念事業を実施
・北本カレーフェスティバル…11月15日(土)開催予定
・記念ロゴマーク…北本トマトパッケージのシールに使用