- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県富士見市
- 広報紙名 : 広報富士見 令和7年2月号
■荒井 宏太さん(水稲・露地野菜栽培農家)
所在地/水子
富士見市農業青年会議所に在籍する荒井宏太さんは、親子3代で米、枝豆、ジャガイモ、ホウレンソウ、ブロッコリーなどを栽培しています。地域貢献にも取り組む荒井さんに、農業経営の想いや魅力などを伺いました。
◇子どもたちに農業に興味をもってもらいたい
荒井さんが就農したのは約15年前。代々農業を営んでいる家系で、小さいころから農作業に励む祖父や親の姿を見て育ちました。消防団入団で出会った多くの農業者の影響で24歳のときに会社を退社し就農することになります。翌年度には小学校の恩師との再会がきっかけで水谷小学校の授業への協力を始め、農業についての講話、水稲の苗や枝豆に触れ合う農業体験を提供しています。
「子どもたちは、もみの状態のお米に驚いていました。精米したお米しか知らない子もいて、農産物がどのように栽培されているのかなど農業に興味をもってもらうことが後継者対策に必要だと感じました」。現在は、こども園の農作物収穫体験などにも協力しています。
◇四季を身近に感じられるのが農業の魅力
気候変動や都市化が進むなど就農時に比べると環境が大きく変わったといいます。住宅が増え、肥料や農薬散布時には大変気を遣うようになったと都市化の中で農業を営む苦労を感じる一方で、「この前の野菜はおいしかった」などと農作業時に声をかけてもらえることがうれしいと話す姿に地域との共存を伺うことができました。
「作物が冬を越えて色づいていく瞬間や稲刈り前の田んぼで稲が実っていく瞬間に春夏秋冬を身近に感じます」と、四季折々の自然に触れ合うことができるところに農業の魅力を感じているそうです。
今回の訪問では、都市化の中で農業を営む際の課題や利点などを踏まえ、人口が増加する中で農業が地域と共存し安定的に継続するために必要な支援策について考える機会になりました。