くらし 町長コラム 清のひとこと 大島清 沖縄県視察に想う

今年は終戦後80年を迎える年であります。この節目の年に、埼玉県町村会では、町村長視察研修の視察先に沖縄県を選び、私を含む21人の町村長が参加しました。
羽田空港からおよそ2時間40分で那覇空港に到着しました。関東は36℃を超える暑さでしたが、沖縄はそれ以上に暑く感じました。
ひめゆり平和祈念資料館、沖縄県平和祈念資料館、国立沖縄戦没者墓苑、そして平和祈念公園の埼玉の塔に参拝し、献花とともに手を合わせてまいりました。猛暑の中、戦火に散った人々の思いを想像しながら歩き続けると、その過酷さが身をもって感じられるようでした。特に、ひめゆり学徒隊は傷病兵の看護をし、狭い壕の中で多くの犠牲者が出たと伺いました。当時のことを思うと、戦争を知らない私たちは想像することしかできませんが、二度と戦争を起こしてはならないと強い信念を抱きました。「平和の礎」には、沖縄戦で亡くなられた24万人を超える人々の氏名が刻まれており、手を合わせずにはいられませんでした。
また、石垣島の対馬丸記念館を視察し、強い印象を抱きました。終戦間近、貨物船である対馬丸には、石垣島から長崎へ疎開する学童を含む1‚600人以上が乗船しており、魚雷攻撃により撃沈されました。多くの学童を含む1‚400人以上が犠牲となり、生き残った人々がつづる当時の様子には、涙を流さずにはいられませんでした。
この度の沖縄県の視察は、平和の尊さを痛感するとともに、沖縄戦の人々のことを決して忘れてはならないと強く感じた研修でした。