健康 歯丈夫 胃丈夫 大丈夫(vol.244) 歯を大切に 健康で明るい未来のために

■認知症の人への口腔ケアの注意点
口腔内の不衛生な状況は、虫歯・歯周病を進行させるだけではなく、糖尿病・認知障害の進行を引き起こす可能性があります。口腔内の衛生状態を維持することは、認知症の人だけではなく全ての人にとって重要です。しかしながら、認知症により定期的な口腔ケアが困難な場合もあります。

○認知症の人の口腔ケアが困難になる要因
・歯磨きをする時間や方法がわからない
・他人に触れられることを嫌う
・歯ブラシをかんだり吸ったりしてしまう
・じっとしていられない
・痛みなどの感覚を他者に伝えることができない

不衛生な口腔状態のまま、長時間放置してしまうと、虫歯・歯周病の痛みや不快感から食事を取らなくなり、状況が悪化してしまう可能性があります。

○認知症の人の口腔ケア方法
・ケアに集中できる環境を整える
・実施する時間を一定にして、毎日同じペースで繰り返し行う
・言葉や文字が理解しづらい場合には、身振りで動きを伝え介助する
・歯ブラシを強く嫌がる場合は、歯磨きに対する恐怖心がある可能性を考える
・繰り返し声掛けをし、無理強いせず、短い時間でできるだけ実施回数を増やしてみる
・口に触れられることに過敏になっている場合には、急に刺激の強い歯ブラシは使用せず、軟毛でヘッドの大きな歯ブラシやスポンジブラシのようなソフトなものから始める
・入れ歯による傷や口内炎の痛みによる拒否の場合も考える

口腔ケアの前には、必ず頬や歯肉に異常がないかを確認しましょう。口腔ケアが困難な場合は、かかりつけ歯科や衛生士に相談してみてください。お口の中を清潔に保つことは、全身の健康にもつながり、適切な口腔ケアが感覚の低下した機能に刺激を与え、食べる機能のリハビリにもなります。

■令和7年4月からの成人妊婦歯科健診
・成人歯科健診は、対象年齢が18歳以上になりました
・妊婦歯科健診は、妊婦全員に紙面沈着物除去(前歯のクリーニング)を実施することになりました

問合せ:(公社)松戸歯科医師会
【URL】https://matsudo.cda.or.jp