健康 健康を考える(4)

〜ストレッチング(基本)〜
〔寄稿〕東京家政大学 客員教授博士(医学) 清水順市

◆ストレッチングはどうして行うのでしょうか?
運動を行う前には、準備体操を行います。運動終了後は整理体操を行います。その理由は「身体を運動ができる状態にすること」。そして、運動後に疲れた筋や関節周囲組織を伸ばして循環をよくするために行います。

◆体の柔軟性を決める要素
引用文献:Newton別冊筋肉の科学知識 体づくり編:株式会社ニュートンプレス
[1]関節構造:骨の形状や種類により、骨と骨が動かせる範囲は決まっている
[2]結合組織の特性:骨と骨をつなげる靭帯、取り囲む関節包、靭帯、筋肉の柔軟性
[3]神経の制御:筋肉に過度な伸張が加わらないように、神経が制御する

◆効果的なストレッチングの方法
[1]決して無理をしない。
[2]同じ姿勢を維持する。
[3]反動やはずみをつけない:静かにゆっくりと筋肉や腱を伸ばす。
[4]呼吸を止めない。ゆったりとした気分で行なう。
[5]1回30秒×3セット以上:ストレッチングの効果が出るまで15〜30秒が必要です。
これを繰り返すことにより、さらに効果が増します。
[6]週に3日以上:効果を持続するためには定期的にストレッチングを行うことが必要です。

■上肢・下肢・体幹を同時にストレッチする
東京家政大学 岡部拓大氏提供
・両足を肩幅に開く。手を後ろで組み、上体を前へゆっくりと倒す。
・右足を外側に大きく広げ、左膝を深く曲げる。手を頭上で組み、上体を右側へゆっくりと反らす。
・右足を前へ出し、右膝を深く曲げる。手を頭上で組み、上体を後方へゆっくりと反らす。
・両足を外側に大きく広げ、腰を落とす。肘を伸したまま右肩を前方にねじる。
いずれも10秒間保持する