- 発行日 :
- 自治体名 : 千葉県大多喜町
- 広報紙名 : 広報おおたき 2025年10月号(NO.685)
令和7年9月24日[第15号]
大多喜町役場農林課農政係
大多喜町獣害対策新聞大多喜ラボ 渡邊 未来
■行政の取組みとは?
◇長期にわたる計画的捕獲
→(1)被害受付(2)現地調査(3)GPS首輪による群れの位置情報取得(4)オリ設置場所選定・土地利用交渉(5)群れの事前誘引(6)大型オリ設置(7)オリ内への誘引(8)捕獲という流れで、サル1群れについて(1)~(8)までを3年ほどかけて行っています。
Q)対策の成果はどのようになっていますか?
A)捕獲実績としては以下の通りです。
◇鳥獣被害対策担当者に聞きました
獣害も自然災害の一つ。防災への取組みは自助・共助・公助の連携が不可欠ですが、今回は公助にあたる行政としての取組みをご紹介いたします。
役場の獣害対策担当者は農林課の太田係員。入職3年目21歳の若手ながら、関係者や委託先と協力しつつさまざまな業務をこなしています。
Q)普段どういった業務を行っていますか?
A)大型オリによるサル対策の一連業務のほか、猟友会や実施隊など関係組織との調整、農業被害の把握、補助金や交付金手続き、次年度以降の対策計画や予算申請を行っています。
Q)大型オリによるサル対策の業務とは?
A)農業被害を減らすため、加害度の高いサル群に対し、調査に基づいて計画的に捕獲しています。
◇町と住民とで連携し進めたい
また捕獲後の調査で、地域の方々から農業被害や目撃数が減ったという報告を頂いています。
Q)業務で大変なこと、また楽しいことは?
A)オリの設置をさせていただく場所の交渉などが大変ですが、被害が減って住民の方から『夏野菜や果物が採れるようになった』と聞くとやりがいを感じます。
Q)獣害対策についての今後の抱負は?
A)住民の方々と町とで連携して、対策をさらに進めていきたいです。
■最新獣害ニュースandポイント
獣害対策会社も活躍中
地域おこし協力隊・鳥獣被害対策員として活動していた元隊員が、昨年度大多喜町内にサル獣害対策会社を設立しました。協力隊での経験と、現場をよく知る町内在住の強みを生かして活躍しています。サル群れの頭数調査などの業務委託を通じて、役場の人手不足を補っています。今年度の平沢での大型オリ捕獲では8月までに35頭を捕獲したとのことです。
■町の捕獲状況
今夏はイノシシやシカなど大型動物の出没・稲の食害も多かったようです。さらなる摩擦を防ぐためにも、捕獲による調整は必要です。
文責:鳥獣被害対策実施隊西畑地区担当 渡邊未来
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