- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都目黒区
- 広報紙名 : めぐろ区報 令和7年4月15日号
めぐろ観光ボランティアガイド
井上裕美子(いのうえゆみこ)さん(76)
知れば知るほど見えてくる目黒の魅力を伝えたい
■プロフィール
千葉県生まれ。1歳で目黒区へ転居。平成22年から、めぐろ観光ボランティアガイドとして活動。ガイド活動の合間に、勉強会や後輩の育成などに奮闘する。オペラや歌舞伎鑑賞のほか、着物のリフォームなど多彩な趣味を持つ。
■めぐろ観光ボランティアガイドの草分け
「もっと目黒を好きになってほしいです」と話す井上さんは、めぐろ観光ボランティアガイド歴16年目。「立ち寄った地区サービス事務所で、ガイド募集のチラシを見たのがきっかけでした」と話す井上さん。物心つく前から60年以上暮らし愛着のある目黒区で、何かやってみたいと思ったことが大きな要因だといいます。
「当時、ボランティアガイドが立ち上がったばかりで、私以外にメンバーが2人しかおらず、採用が決まってすぐに、まち歩きツアーのガイドをお願いしたいと言われました」。経験も何もない中でのデビューは、洗足周辺の観光スポットを巡るまち歩き。「事務局長さんと事前に洗足駅辺りを歩いてコースを決めたのですが、不安になり、もう一度一人で歩きながら復習したのを覚えています」
当時はボランティアガイドのための研修がなく、独学で学んでいて苦労したという井上さん。現在は、井上さん主導の下、研修内容を決め、新しくボランティアガイドになるかたもしっかり学べる環境が整っているそうです。
■「おもてなし」の気持ちで目黒の魅力を伝えたい
ガイドする楽しさを知った井上さんは、NPO法人東京シティガイドクラブや、旧前田家本邸ガイドボランティアの会の会員になり、研修を受けたり、ツアーに参加して先輩ガイドのやり方を自ら学んだりしながら、ますます情熱を傾けていきました。「自分が面白いと感じた目黒区の歴史を調べて、ツアーでお話ししています。参加された方々が『こんな歴史が目黒にあるのか』と驚かれた反応を見ると、やりがいを感じ、長く続けられているのだと思います。なので、ボランティアガイドの皆さんには、観光ガイドのように流ちょうに話ができることが一番大切なのではなく、おもてなしの気持ちで目黒区の魅力を伝え、個性を持ってやることが大切だとお伝えしています」
■驚きと発見が日々の活力につながる
井上さんの十八番は、かつて蟠龍寺の境内にあった大仏が、廃仏き釈(明治時代に起きた仏教排斥運動)により、フランスに渡ることになった話です。「フランスに行く機会があり、その大仏様を直接見ることができました。ガイドの中で、昔の写真とフランスで撮影した写真をお見せすると、皆さんとても喜んでくださいます」
最後に目黒区の魅力を伺うと「目黒区は目黒不動尊、圓融寺、旧前田家本邸あたりが有名どころですが、春なら林試の森公園の河津桜、秋なら東京大学駒場地区キャンパスのイチョウ並木と、四季折々で見どころがたくさんあります。そんな目黒を一緒にアピールしてくれる仲間が増えたらうれしいです。また、目黒区をもっと知りたいかたは、まち歩きツアーにも参加いただけたらと思います」と、笑顔で語ってくれました。
▽めぐろ観光ボランティアガイドを募集しています
めぐろ観光まちづくり協会では、目黒区のまちの魅力を発信するボランティアを募集しています。詳細は同協会(【電話】5722-6850)へお問い合わせください。