くらし 菜園で絆を育む「つながる菜園プロジェクト」。(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都渋谷区
- 広報紙名 : しぶや区ニュース 令和7年(2025年)6月1日号
―菜園を通じて、世代を超えた地域の輪が広がる。―
■しぶや区ニュース×渋谷のラジオ 渋谷のラジオで出張インタビュー
子どもたちの居場所や学校を中心とした地域のつながりを育む「つながる菜園プロジェクト」のお二人に、幡代小学校での菜園活動の様子などについて伺いました。
・つながる菜園プロジェクト プロジェクトリーダー 佐々木桐子(ささきとうこ)さん
「学校菜園が、子どもたちの居場所になることを願っています。」
・つながる菜園プロジェクト サブリーダー 荒島智貴(あらしまともき)さん
「活動を通じて、地域のつながりが広がっていくのを実感しています。」
◆教室以外の居場所をつくるために、学校菜園が必要だと感じた
◇自己紹介をお願いします。
佐々木:「つながる菜園」のプロジェクトリーダーを務める佐々木桐子です。初台生まれ・初台育ちで、現在も渋谷区に住んでいます。菜園づくりを行なっている幡代小学校は私の母校で、父や子どもたちも同校を卒業しています。
荒島:「つながる菜園」のサブリーダーの荒島智貴です。息子の誕生をきっかけに、妻の実家がある渋谷区に引っ越してきました。私の息子も幡代小学校の卒業生です。
◇「つながる菜園」を始めたきっかけを教えてください。
佐々木:「オーガニックの母」と呼ばれるアリス・ウォータースさんの「エディブル・スクールヤード」という活動を知ったことが始まりでした。この活動は学校内に菜園をつくり、子どもたちが種まきから収穫、調理、食事までを体験するという教育活動です。その後、多摩市の公立小学校で導入されていることを知り、見学に行ったことで、「渋谷区の学校でも取り組んでみたい」と強く感じるようになりました。また、さまざまな理由で学校生活に困難を抱える児童向けの菜園を活用した教育プログラムに勤務先の大学で携わった経験もきっかけになりました。楽しそうに作物を育てている子どもたちの様子を目の当たりにして、「地域の学校にも、教室以外に子どもたちの居場所として菜園が必要だ」と改めて感じるようになりました。
◇「つながる菜園」が生まれた経緯を教えてください。
佐々木:最初は私1人で小学校の先生や区に相談していたのですが、令和2年に「ササハタハツまちラボ※」が官民連携で設立され、事業の一環として、笹塚・幡ヶ谷・初台駅周辺(ササハタハツ)エリアにおける市民共創のプロジェクトを支援するササハタハツピープルまちづくりサポート(以下「ササハピ」)事業が始まりました。この事業に応募し、採用されたことで、令和3年に「つながる菜園」がスタートしました。
荒島:佐々木さんとは子ども同士が同じ保育園だったため、パパ友・ママ友として以前から交流がありました。佐々木さんが「こんな夢があるんです!」と菜園の話を熱く語る姿に触れ、その思いに強く共感し、ササハピへの応募時にメンバーとして加わりました。
※渋谷区、京王電鉄株式会社、一般社団法人渋谷未来デザイン、東急不動産株式会社で構成される任意団体。笹塚・幡ヶ谷・初台駅周辺エリアの将来像を共有・実現するため、産官学民が連携してまちづくりに取り組んでいる。