くらし 特集 みんなで紡ぐ としまの文化 (1)

区民の皆さんに豊かな文化芸術体験を届けるために、区では様々な取組みを行っています。
皆さんもイベントへの支援や参加を通じて、一緒にアートあふれるまちをつくりませんか。

東京芸術劇場
副館長 鈴木順子さん

豊島区長 高際みゆき

としま未来文化財団
理事長 合場直人さん

■TALK SESSION
文化でまちをつなぐ豊島区の挑戦
豊島区では、毎年11月1日を「としま文化の日」と定め、文化を基軸としたまちづくりを推進しています。今回は、「としま文化の日」の意義やまちと文化のこれからの姿について、高際みゆき区長、鈴木順子東京芸術劇場副館長、合場直人としま未来文化財団理事長の3名が語り合いました。

豊島区の新しい基本構想・基本計画はこちら
全文はこちら※詳しくは本紙をご覧ください。

◆6年目となる「としま文化の日」文化によるまちづくりをさらに発信
○豊島区にとって「としま文化の日」はどのようなものですか?

高際
「としま文化の日」は、豊島区の文化を守り、育み、次世代に継承していこうという想いを区全体で共有する日です。令和2年より始まり、今年で6年目を迎えます。今年22年ぶりに策定した豊島区の新しい基本構想・基本計画でも、文化は大きな柱の1つ。みんなで文化を大事にしていこうという思いを例年以上に強く発信したいと考えています。

鈴木
自治体が独自に「文化の日」を制定する例は珍しいですよね。豊島区が文化に注力する姿勢を示す、素晴らしい取組みだと思います。池袋西口エリアにある東京芸術劇場も、その一員として豊島区を活気づけていきたいです。

合場
豊島区の新しい基本構想・基本計画では、多彩な文化を推進していくことが示されました。区と「としま未来文化財団」が“両輪”となって進めていくことが非常に重要です。連携を強めるためには、情報共有を密にし、信頼関係を築くことが欠かせません。また、今年は財団創立から40周年の節目。組織の存在意義を見つめ直し、変革を進めるとともに、文化の日に実施する事業を多くの方々と一緒に盛り上げていきたいです。

◆行政・企業・地域が手を取り合い幅広い人々に文化を届ける
○地域や企業とはどのように連携していきますか?

高際
地域の文化団体だけでなく、学校や企業など、幅広く多様な団体と力を合わせながら、子ども・若者から高齢者、さらには障害のある方まで、文化の裾野を広げたいと考えています。「チームとしま」の参加企業とのつながりにも大いに期待しています。今年度「企業等による事業提案制度」を新設しましたが、企業がもつノウハウやネットワークを活かし、文化事業に積極的に関わっていただけることを願っています。

鈴木
当劇場も、学校や福祉団体と連携するなど社会共生の取組みを進めています。今後は企業との連携も進め、新しい仕組みをつくりたいと思っています。

合場
財団としては、区民の皆さんに一番近い存在を目指して活動していきたいです。まちを知り、人を知り、財団のことも知ってもらう。そうやって、地域の要望を拾い上げていくべきと感じています。

高際
私も同じ思いです。まちは時代とともに変わっていきます。その流れに置いていかれないよう、現場に出て区の魅力を発掘し、広く発信していくことが大切だと思います。