くらし 社会を明るくする運動 犯罪や非行を防止し、立ち直りを支える地域のチカラ

市では、犯罪や非行の防止と安全で安心な明るい地域社会を築く、社会を明るくする運動を推進するため、小平市実施委員会を設置しています。7月は社会を明るくする運動の強調月間です。この機会に、犯罪や非行のないまちづくりについて、考えてみませんか。

■社会を明るくする運動とは
国内では、検挙された人の約半数が、過去に罪を犯した人であるというデータがあります。
犯罪や非行の過去を持つことで、社会の中で孤立し、再び罪を犯してしまう人もいます。
社会を明るくする運動は、そのようなケースを減らすため、立ち直ろうとする人たちについて理解を深め、地域社会全体で支える働きかけや、犯罪や非行を未然に防止する活動を推進する全国的な運動です。
令和7年で75回目を迎えます。詳しくは、法務省ホームページ(右図QRコード)をご覧ください。
※二次元コードは本紙をご覧下さい。

◇社会を明るくする運動 小平市実施委員会
市では、更生保護関係団体、教育・福祉関係団体など、19の団体で構成された実施委員会を設置し、さまざまな普及啓発活動を行っています。
詳しくは、小平市ホームページ(ID70862)をご覧ください。

◇駅頭広報宣伝活動
実施委員会が中心となり、市内の中学生と一緒に、市内3つの駅頭で、駅の利用者や通行人にティッシュペーパーなどの啓発品を手渡し、運動の趣旨を呼びかけます。
毎年7月最初の平日に実施しており、令和7年は、7月1日(火)に行いました。

◇作文集の作成
市内の中学生を対象に、日ごろの家庭生活、学校生活の中で、犯罪や非行などへの考えや体験などを題材とし、「犯罪や非行のない明るい社会を築くために思うこと」について作文を募集し、作文集を作成しています。

◇懸垂幕などの掲示
強調月間である7月に、小平市役所および小平警察署に懸垂幕、健康福祉事務センターに横断幕を掲示しています。

■立ち直りを一番近くで支える保護司
保護司は、犯罪や非行から立ち直ろうとする人に寄り添い、一番近くで見守るボランティア(法務大臣から委嘱された非常勤の国家公務員)です。保護観察官と協働して、社会復帰に向けた働きかけや、地域の関係機関・団体と連携して、犯罪予防運動に取り組んでいます。
市では、現在21人の保護司が活動しています。

◇保護司の主な活動
保護観察処分となった人が、再び地域の中で仕事をしたり、学校へ通ったりと、社会の一員として生きていけるように、以下のような手助けをしています。

・立ち直り支援
更生保護の中心となる活動で、犯罪や非行をした人と定期的に面接し、生活上の助言や就労の援助など、社会生活に戻って活動するための後押しをする保護観察を行う

・社会復帰のサポート
少年院や刑務所から仮釈放された人が、スムーズに社会復帰ができるよう、居住先の調査や就職先の確保などを行う

・地域の方への理解啓発
社会を明るくする運動を推進するために、講演会などを行う

◇保護司に伺いました
小平分区長 熊沢さん

・教師から保護司へ
30年間、中学校の生活指導部かつ体育教師として、どんな問題も見て見ぬふりをせず、真正面から生徒と向き合ってきました。そんな姿をみて、当時の校長先生から、保護司に適任だと勧められ、引き受けました。
保護司の存在を知らなかったので、一から勉強をはじめ、15年で約20人と向き合ってきましたが、日々多くの学びがあります。

・この人は信じられると思ってもらえる保護司に
人や物、時などの悪縁が重なると、周囲の人や世の中などを信じることができず、自暴自棄になり、犯罪に手を染めてしまうことがあります。
支援する際には、この人は信じられると思ってもらえるよう、丁寧に人間関係を構築していきます。面接を重ねるごとに、少しずつ笑顔も出てきて、心を開いて話してくれると感じています。一度罪を犯したとしても、普通の生活をして、幸せになってもらえるような解決策を面接の中で一緒に見つけています。

・罪を償った人を信じ、受け入れられる地域に
私が関わってきた人たちは、過ちを悔い、仕事に必要な資格を取得したり、良い縁に希望を持って、弱い自分を乗り越えられるように、努力しています。悪いことをしてしまうことは、誰にでも起こり得ることです。
罪を償って、地域に戻ってきたときに、怖がらず、温かく受け入れてくれる存在があれば、普通の生活を送ることができます。罪を償った人に、優しく接することのできる、和やかな地域社会になればよいと思っています。

問合せ:福祉政策課
【電話】042-346-9537