- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都大島町
- 広報紙名 : 広報おおしま 令和7年11月号
大島の自然や文化、身近な魅力に迫ります。
■ぜひ訪れたいっ!生態サイトのひとつ〜大島海浜植物群落〜
冬の訪れを感じるこの時期、四方を海に囲まれる伊豆大島は、台風や季節風にさらされる厳しい季節を迎えます。そんな風を直接受ける海岸線で根をのばす、たくましい植物たちを観察できるのが「大島海浜植物群落」です(写真1)。
ここは泉津地区から行者トンネルまでアップダウンを繰り返すハイキングコースとしてもおすすめのスポットで、国の天然記念物にも指定されています。歩きながら周囲を観察してみると、足元に広がる植物たちの様相に特徴があることに気付きます。海岸付近から内陸に向かうにつれて、オオシマハイネズ➡シャリンバイ➡トベラ…というように、生息している植物が変わっていくのです(写真2)。この並び、実は偶然このように存在しているのではありません。海に近い場所では潮風の影響を強く受けるため、そのような環境にも耐えられる背の低い植物が生息しており、内陸に向かうにつれて徐々に影響が弱まることから、一般的な樹高の高い樹木も増えていきます。風が強く土壌も少ない厳しい環境の中でも、植物たちは静かに生存競争を繰り広げているとは、大変興味深いですね。訪れた際は、ぜひその辺りにもご注目ください!
伊豆大島ジオパーク推進委員会事務局
※写真は本紙をご覧ください
