- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都八丈町
- 広報紙名 : 広報はちじょう 2026年1月号
▽陸上自衛隊「入浴支援班」
第1後方支援連隊補給隊業務小隊長3等陸尉 川井友貴さん
A1.樫立向里温泉「ふれあいの湯」の源泉を使わせていただき、八丈島の皆様に、入浴支援をしました。ふれあいの湯の浴槽の中に、自衛隊の装備品である、野外入浴セットの浴槽を組み立て、かけ湯として、体を洗いやすいように準備しました。また、源泉が58度と高温であり、海上保安庁の船や消防本部から取水した水を加水して温度調整をしました。
A2.大変というより、今回の支援で工夫(意識)した点は、貴重な水の使用を抑えることです。温度調整に使用する水の使用を抑えるため、源泉を少しずつ入れ、冷ましながらの湯入れ、湯もみをして温度を下げる等の工夫し、支援を実施しました。
A3.私たちが支援を行う上で大切にしていたのは、八丈島の皆様とのコミュニケーションです。台風の被害で、苦労されている八丈島の皆様に心身ともに温まってもらえる場所となるように、会話を通して、皆様の思いを聞き取り、より良い支援ができるように努めました。特に皆様からの声が多かったのはあがり湯でした。断水でシャワーが使えず、塩分の強い温泉成分が体に残りべたべたする状態でしたので、真水によるあがり湯をペットボトルで準備し、皆様のご要望に可能な限り応えて、支援をしました。まさに私たちと八丈島の皆様とのふれあいの上で成り立った支援だったと感じています。
A4.八丈島の皆様とのかかわりの中で、「ありがとう。」や「ご苦労さま」、「気持ちよかったよ」等たくさんの温かいお言葉をもらいました。また、幼い子供たちから、「将来、自衛官になる!」という言葉を聞いた時には、背筋が伸びる思いでした。
A5.
八丈島の皆様、約1か月間お世話になりました。台風被害を受けた困難な状況の中でも、復興に向け一歩ずつ力強く歩まれている皆様の姿に触れるたび、むしろ私たち自衛官が勇気をいただき、支援を遂行する力をいただいているように感じました。また、暖かく穏やかな八丈島の皆様と接する中で改めて、自衛官としての使命と責任を胸に刻むこととなりました。私たち自衛官は、国民の平和な生活を守るため、日々訓練を重ね、全身全霊をもって自衛官としての使命と責任を果たしてまいります。今回の皆様との出会いも、じ後の活動に生かし、任務完遂に邁進してまいります。
八丈島の皆様、ありがとうございました。
▽東京都主税局(家屋調査)
東京都主税局北都税事務所固定資産税課土地班 小林光雄さん
A1.私を含めて10名の東京都職員が家屋調査の第一陣として、10月17日から24日まで台風被害を受けた住家の家屋調査を担当しました。罹災証明書を発行するための前段階として、申請のあったお宅を訪問し、外からと家の中の両方を確認しながら被害状況の調査に従事しました。
A2.10名の大半が過去の別災害で調査経験がある即戦力として派遣されましたが、地震災害とは異なる風水害による建物被害において、国が定める指針にあてはめることが難しいものがありました。八丈島特有の建物事情も考慮して、防災の専門家や町役場の担当者との間でミーティングを重ね、調整しながら八丈島に合った調査スタイルを確立することが大変でした。
A3.国の定めた指針を実際の災害に合わせることの必要性を考慮し、地域や建物の特徴や被害特性を捉え、臨機応変に柔軟な判断をして道筋を立てることが我々第一陣の役目と考えました。統一の判断基準を作るため、毎朝夕のミーティングで事例を持ち寄り、「このケースはここに当てはめよう」と共通認識を積み上げていきました。また、調査にお伺いした際に片付け済みや応急修理で見えにくくなった被害については、住民の方の聞き取りや写真を手がかりに、見落としがないよう努めました。
A4.島民の方々から、あの台風当日の話を生の声で伺ったことです。「急に風が変わって屋根が飛んだ」「朝まで何もできなかった」といった言葉から、ニュースだけでは分からない緊張や不安が強く伝わってきました。そんな状況でも、「ご苦労さまです」と声をかけていただくことがあり、その温かさに胸を打たれました。
A5.台風から時間がたった今も、住宅の片付けや道路・インフラの復旧は続いており、元の暮らしに戻れていない方も多くいらっしゃると聞いています。東京都の職員はもちろん、町役場や関係機関の皆さんが、今も全力で復旧・復興に取り組んでおられます。1日でも早く、八丈島全体に穏やかな日常が戻ることを心から願っています。今回の派遣で初めて八丈島を訪れましたが、とても魅力のある島だと感じました。状況が落ち着いたら、ぜひ今度は一人の旅行者として、八丈島の良さを改めて味わいに伺いたいと思っています。
