- 発行日 :
- 自治体名 : 神奈川県横須賀市
- 広報紙名 : 広報よこすか 令和7年5月号
◆〔全ての児童の安心な居場所〕放課後子ども教室を知っていますか
仕事との両立や経済的な負担など、子育てにはさまざまな課題が。
市では各家庭のライフスタイルに合わせた、こどもの居場所づくりを進めています。
その居場所の1つ「放課後子ども教室」を知っていますか。
放課後児童クラブ(学童)とは異なり、保護者の就労条件にかかわらず、全児童が無料で利用できるスペースです。地域の大人の見守りのもとで多世代がつながり、豊かな心を育むこの場所にはたくさんの笑顔が。
現在、放課後子ども教室は全校へ拡大中。笑顔の輪が広がる未来に期待が膨らみます。
▽気軽に利用、登録制で安心!
簡単な事前登録で、無料で自由に利用可。室内で宿題に取り組むなど、スタッフの見守りのもと、自由な時間を過ごします。入退出時の記録が、保護者にメールで即時通知されることも安心ポイント。
■つながる
◇つながる喜びが、生きがいに
児童の安全な居場所である放課後子ども教室は、地域の大人とこどものつながりを深める場としても貴重な役割を担っています。
この場所で、スタッフとして児童を見守る人の多くは、地域の高齢者。
自分の経験や特技を生かして、こどもの成長を支えられること、地域で孤立せずに生き生きと活動できることに「喜びを感じている」と話します。元気いっぱいのこどもたちから「活力や新しい視点をもらえる」と笑顔を見せるスタッフも。
◇つながりが生む、経験と学び
放課後子ども教室は、大人とこどもが互いに刺激し合い、共生する空間。
世代を超えた交流は、児童の新しい経験や学びも創出しています。「ここで将棋を教えてもらった」と楽しそうに話す児童や、メンコやカルタなどの昔遊びに親しむ児童。また、遊びだけでなく、スタッフが「先生」を務める図画工作などを通じ、学校や家庭とは異なる体験も充実。この場所ならではのつながりが、こどもの豊かな心を育てています。
■はぐくむ
◇造形が育む、唯一無二
放課後子ども教室は、世代を超えた交流の場だけでなく、児童一人一人の個性を尊重し、豊かな創造性と探求心を育む場でもあります。自身の特技や趣味を生かして活躍するスタッフは、「先生」として工作や手芸などを児童に教えることも。トートバッグや毛糸のぬいぐるみ、クリスマスリースなど、児童との制作物は多岐にわたります。思い思いに飾り付けした、唯一無二のトートバッグを完成させた児童たちの表情は、とても満足げ。「好き」を自由に表現できる環境で、スタッフは児童それぞれの才能を引き出し、次世代を担う力を育んでいます。
◇二者の交流が育む、絆
制作中、真剣なまなざしで手を動かす児童。「先生」が横に座った途端、「実は昨日ね…」と手を止め、スタッフに家庭での出来事を話し始めました。
「自分のことを気軽に話してもらえることがうれしい」とほほ笑むのは、工作教室を開催しているスタッフ。信頼できる身近な大人の存在は、児童にとっての安心感につながっています。さまざまな活動や体験を通じ、この場所ならではの絆が生まれています。
■みまもる
◇見守りで生まれる、主体性
放課後子ども教室の重要な役割は、児童が安心して過ごせる居場所の提供。地域の大人たちの温かい見守りが、こどもたちの成長を支えています。
放課後、続々と児童たちがこの場所へ。入室後、多くの児童が取り組むことは、宿題。漢字や算数のドリルに向き合いながら「これ、どうやってやるの?」と、積極的に質問する姿が。「答えを教えるのではなく、自らの力でたどり着けるように」と心がけるスタッフの表情は、温かく柔らか。指導ではない、見守りの姿勢が児童の主体性を高める一因につながっています。
◇安全をつくる、真摯な見守り
児童の安全を最優先とするため、時には、スタッフが児童を注意する場面も。ルールを破ってしまった児童には、しっかりと声を掛けます。
「怒る」のではなく「諭す」ことを心がけ、スタッフは真摯に児童と対峙。その姿を見た児童は、その思いを真正面から受け止めています。一人の「人」として児童と向き合うことも、見守りの大事な役割。地域の大人たちが、日々、児童の安全・安心をつくっています。
問合せ:子育て支援課
【電話】822-8061