- 発行日 :
- 自治体名 : 神奈川県厚木市
- 広報紙名 : 広報あつぎ 第1460号(2025年12月1日発行)
厚木市、愛川町、清川村が共同で金田地区に整備したごみの処理施設「あつあいクリーンセンター」が、12月から本格稼働します。稼働前の施設に環境問題に関心がある市内の小学生「ジュニアエコリーダー」が潜入。施設の機能やごみ処理の現状を紹介します。
「私たちが潜入しました!」
・青木 柚羽香(あおき ゆうか)さん(毛利台小学校6年)
・石川 暖(いしかわ だん)さん(戸室小学校6年)
・刑部 千夏(ぎょうぶ ちなつ)さん(厚木小学校5年)
「ヘルメットをかぶって出発!」
◆1.収集車がごみを集めてくる
3市町村から集められた燃えるごみは、ごみピットに蓄えられます。粗大ごみは、作業員が手作業で危険物が混じっていないか確認して処分します。
◇粗大ごみも分別され資源に!
細かく砕いた後、ふるいや磁石などで鉄やアルミニウムに選別し、再利用されるんだって!木くずなどの木片は燃えるごみと一緒に焼却炉へ。
「この先に待ち受けるのは…」
◆2.クレーンでかき混ぜる
集められたごみは焼却炉に入れた時、一定の温度で燃やせるようにクレーンでかき混ぜます。
◇クレーンは人工知能(AI)が操作!
カメラの映像からごみの種類を確認して、混ざるようにAIが自動で操作!人がいなくても作業できるね。
「ごみはどうなるんだろう?」
◆3.焼却炉で細かな灰に
850度以上で燃やした後に出る焼却灰は、道路を造る材料など、資源として再利用されます。
◇出た煙をろ過してきれいに!
ごみを燃やして生まれた煙は、374本のフィルターできれいに。煙突から出ているのは、ほとんど水蒸気なんだって。本数にびっくり!
■あつあいクリーンセンターはごみを資源にする場所
ごみを焼却・破砕し、再利用できる灰や鉄、アルミニウムなどに分別する施設です。一般的には資源にならないごみは埋め立てなどで最終処分されますが、「あつあいクリーンセンター」では全てを資源化。1日で226トンの燃えるごみと12トンの粗大ごみを処理できます。
■生まれた熱や電気はふれあいプラザでも活用
ごみを燃やして生まれたエネルギーは、あつあいクリーンセンターだけでなく、近くにある「ふれあいプラザ」にも供給。温水プールや冷暖房などの施設を動かすために使っています。
■見学を終えて
▽青木 柚羽香さん
想像以上にごみが多くて驚きました。粗大ごみの一つ一つに危険物が入っていないかを確認していることを知り、作業員の人が大変にならないよう分別してごみを出したいと思いました。
▽石川 暖さん
灰の中に鉄などが残っていてびっくりしました。金属が焼却炉に入ると機械を傷つけて故障の原因になると聞き、安全にごみを処分するために分別のルールが決まっているのだと感じました。
▽刑部 千夏さん
灰が道路の材料になり、ごみを燃やした熱が電気を生み出すなど環境を守るための工夫を感じました。ごみが減ったら環境により優しくなるので、学校や家で減量に取り組みたいです。
■緑地のエリア・施設見学
▽新たな憩いの場に「緑地のエリア」
大規模災害時には、燃えるごみや粗大ごみの一時保管場所として活用されます。
利用時間:
・4~9月…8時30分~18時
・10~3月…8時30分~17時
(12月29日~1月3日は休場)
主な施設:多目的広場、大型遊具、幼児用遊具、駐車場
▽施設の仕組みを見て学ぶ「施設見学」
係員の説明を受けながら、施設の見学ができます。
開催日時:火・水・第2土曜 13時30分~15時30分
申込み:厚木愛甲環境施設組合HPにある申込書をEメールで厚木愛甲環境施設組合【メール】[email protected]へ。詳細は組合HPに掲載。
◇安心して生活できるように
金田地区環境保全委員会
角田 正男さん(69・金田)
10年以上前から市や環境施設組合と協議を重ね、排出されるガスをより安全にする最新設備の導入などを要望してきました。施設が本格的な稼働を始めた後も、安心して生活できるよう見守り続けたいです。
センターの緑地は誰でも利用できるので、地域住民だけでなく、多くの方が利用する場所になってほしいです。施設の完成をきっかけに、ごみの資源化や減量にも関心を持ってもらい、協力してもらえるとうれしいです。
■環境を守るために ごみ出しのルールに協力を
施設や環境への負担を減らすために協力をお願いします。
▽「もえるごみ」ではなく資源に
・空き箱、画用紙、洋服など…「紙類・布類」
・プラマークのあるプラスチック包装…「プラスチック製容器包装」
・揚げ物などで使った食用油…「廃食用油」
・木の枝、落ち葉、雑草など…「せん定枝」
▽リチウムイオン電池は単体で集積所へ
発火リスクが高いリチウムイオン電池は、他のごみと混ぜて出すと収集車や中間処理施設の中で火災を起こす原因になります。ごみに出す場合は、単体で透明または半透明の袋に入れて集積所へ。
▽粗大ごみは、予約して環境センターに持ち込むか戸別回収を
申込み:市HPの専用フォームから申し込みまたは電話で環境事業課【電話】225-2790へ。
◇環境への負担を減らすため
市廃棄物減量等推進審議会委員
尾島 洋さん
新しい中間処理施設では、3市町村がまとまってごみを処理します。複数市町村が1カ所でごみを処理するため、排気ガスや施設の運営費用の削減につながります。
資源を再利用してごみの処理コストを減らすため、市はごみの分別を呼び掛けています。せん定枝や落ち葉、雑草などは肥料になり、プラスチック包装も資源化されると新しい容器やテニスラケットなどに生まれ変わります。環境への影響を減らし、いつまでも安全に生活できるよう、ルールを確認して分別に取り組んでいただきたいです。
問合せ:環境事業課
【電話】225-2790
問合せ:厚木愛甲環境施設組合
【電話】297-1153
