文化 あつぎ郷土博物館連動企画 學藝員のススメ 第67回

博物館の学芸員が、あれこれを語り倒すコーナー。

■「地域再発見!荻野地域」ガラス工芸
山岡 裕子
現在開催中の地域展では、美術分野としてガラス工芸作家の小林貢氏の作品を展示しています。
小林氏は愛知県生まれで、東京芸術大学を卒業後、日本陶器(現ノリタケ)に入社。ガラス部門のデザイナーを務め、しょうゆ差しなどのガラス食器の制作を担当していました。展覧会などに出品する作品作りにも励み、日本現代工芸美術展では東京都知事賞を受賞した輝かしい経歴を持っています。退職後も荻野地区に構えたアトリエで精力的に制作を続け、日展でも賞を手にするなど、国内外で高く評価されています。
小林氏の作品は、青色に特徴があることから「小林ブルー」とも呼ばれ、透明ガラスと青いガラスのコンビネーションが美しく幻想的な世界観を感じさせます。写真は、博物館に展示している神奈川文化賞未来賞の記念品(試作)です。青の濃淡や色ガラスの彩などをぜひお楽しみください。

※写真は本紙をご覧ください。

問合せ:あつぎ郷土博物館
【電話】225-2515